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第一話 幕切れ とりあえず今日は終わり

 ココちゃんとの話し合いがある程度まとまった、縁達は約束通り羽を一枚貰う。

 その大きさは大人にとって小さい植物でも、子供にとって大きい植物みたいにデカかった。


「うむむ、やっぱり大きい羽だねぇ~」

「気分はススキを持った子供だ」

「お、月見でもするかい?」

「十五夜の時な」

「そりゃ楽しみだ」


 ココちゃんの羽を持って戻ると、ドクタースキンヘッドは既に待機していた。


「縁、丁度いい時に帰って来たな」

「スキンヘッド先生、不死鳥の羽です」

「ああ、俺は今後定期的にあの鶴の神様を見に来るよ」

「どうです? 傷痕とかは治ります?」

「ふっ、お前を治療した俺の腕を信じろ」

「失礼しました」

「薬を作るから俺は失礼するぞ」


 ドクタースキンヘッドはココちゃんの羽を持って消えた。

 そのタイミングを見計らってシラルドが話しかけて来る。


「さて結びよ」

「どうしたのおじいちゃん」

「ここに仮設研究所を建てて専念するぞ」

「おお、本格的」

「シラルド、早速建てるぞ」

「おうよ、昔を思い出すな」

「おじいちゃん達……ここに居て大丈夫かな?」

「安心しろ、私達が護衛してやる」

「クラリアさんとおばあちゃん」


 いつの間にか結びの祖母の霞とホルスタの奥さんクラリアが居た。


「何やら面白い事に首を突っ込んだようだね」

「おばあちゃん手出しはしたら駄目だよ?」

「久しぶりに神と戦えると思ったのにのぉ、ゴホゴホ」

「急に具合が悪くならないで」

「結び、おばあちゃんもたまには暴れたい」

「いや、バーサーカーみたいな事を言わないで」

「何を言う、孫夫婦が心配なだけじゃ」

「私達をだしにしないで」

「ずるいのぉ……ワシだって戦いたい」


 ゴネる霞の肩にクラリアは手を置いた。


「まあまあ霞さん、ここに居れば襲撃者の一人くらいは来るのでは?」

「そうかの? クラリアさん」

「組織に居た者が抜けた、または破滅した組織が居れば……結びさん」

「どしました?」

「今回の事で何かの組織を抜けた者や、破壊された組織はありますか?」

「鶴ちゃんはエンシェントトゥエルヴを抜けるのかな? 縁君」

「居る意味は無いな」

「絆ちゃんが潰したであろう組織は?」

「逆恨みでここに来る可能性はあるな、失った奴は何をするかわからんし」


 エンシェントトゥエルヴがここに来る可能性はゼロではない。

 そして、鹿雲しかぐも煙月けむりづきが所属していた組織。

 この組織も何もしてこない保証はない。


「よしよし、久しぶりに大暴れしてやろうかね」

「おばあちゃん、人様の家とか土地を壊さないでね?」

「お前じゃないんだ安心しなさい」

「てか襲撃される事をよろこばないで」

「ふうむ……それもそうじゃ」

「ここはおばあちゃん達に任せてもいいようだ」

「んじゃ学園に帰ろうか、サンディとか他の先生にも迷惑かけただろうし」

「そうしようか、じゃあねおばあちゃん達」


 学園に戻ってきた縁達は、学校に居る先生達に謝罪してまわった。

 だがほとんどの先生達は、自分達よりはマシだから気にするなと言う。

 先生によっては自分のした事を語った、それはそれは縁達はマシだと思える話もあった。

 縁達は職員室に居るシーナに謝りに行った。


「すまんなサンディ」

「謝罪はいいよ、で、縁……今回はどんな事に首を突っ込んだ?」

「若い神のイキリ散らし……だな」

「なんだそりゃ」

「自分が一番強いと勘違いする時期って事だよ、」

「面白そうだが学園は巻き込まないでくれ」

「それは敵に言ってくれ」

「いや、お前が保護しただろ」

「ああ……んじゃ元凶に言ってくれ」

「その元凶は絆が潰したんじゃないか? 多分だが」

「ふむ……まあ学園が危なくなったら頼むよ」

「ジャスティスジャッジメントの時も、他の戦闘科の先生と生徒は楽しそうにしてたんだよなぁ」


 シーナはため息をした、呆れた顔をしながら。

 ジャスティスジャッジメントがこの学園を攻撃してきた時。

 合法的に色々と出来ると考えた先生は多いようで……色々とあったようだ。


「今回はそうならん様に願う」

「サンディは暴れないのか?」

「アホか、生徒は親御さんとか保護者から預かっているんだぞ? 危ない目にあわせられるか」

「ちゃんと先生しているなー」

「お前達の所含めて他が可笑しいだけなんだよ」

「教育方針の違いって事で~」

「はぁ……」

「んじゃ縁君、今日は先生らしい事をしようじゃないか」

「授業?」

「皆が提出したレポートを読む」

「わかった」


 縁達は自分達の生徒が書いたレポートを読むのだった。

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