ココちゃんとの話し合いがある程度まとまった、縁達は約束通り羽を一枚貰う。
その大きさは大人にとって小さい植物でも、子供にとって大きい植物みたいにデカかった。
「うむむ、やっぱり大きい羽だねぇ~」
「気分はススキを持った子供だ」
「お、月見でもするかい?」
「十五夜の時な」
「そりゃ楽しみだ」
ココちゃんの羽を持って戻ると、ドクタースキンヘッドは既に待機していた。
「縁、丁度いい時に帰って来たな」
「スキンヘッド先生、不死鳥の羽です」
「ああ、俺は今後定期的にあの鶴の神様を見に来るよ」
「どうです? 傷痕とかは治ります?」
「ふっ、お前を治療した俺の腕を信じろ」
「失礼しました」
「薬を作るから俺は失礼するぞ」
ドクタースキンヘッドはココちゃんの羽を持って消えた。
そのタイミングを見計らってシラルドが話しかけて来る。
「さて結びよ」
「どうしたのおじいちゃん」
「ここに仮設研究所を建てて専念するぞ」
「おお、本格的」
「シラルド、早速建てるぞ」
「おうよ、昔を思い出すな」
「おじいちゃん達……ここに居て大丈夫かな?」
「安心しろ、私達が護衛してやる」
「クラリアさんとおばあちゃん」
いつの間にか結びの祖母の霞とホルスタの奥さんクラリアが居た。
「何やら面白い事に首を突っ込んだようだね」
「おばあちゃん手出しはしたら駄目だよ?」
「久しぶりに神と戦えると思ったのにのぉ、ゴホゴホ」
「急に具合が悪くならないで」
「結び、おばあちゃんもたまには暴れたい」
「いや、バーサーカーみたいな事を言わないで」
「何を言う、孫夫婦が心配なだけじゃ」
「私達をだしにしないで」
「ずるいのぉ……ワシだって戦いたい」
ゴネる霞の肩にクラリアは手を置いた。
「まあまあ霞さん、ここに居れば襲撃者の一人くらいは来るのでは?」
「そうかの? クラリアさん」
「組織に居た者が抜けた、または破滅した組織が居れば……結びさん」
「どしました?」
「今回の事で何かの組織を抜けた者や、破壊された組織はありますか?」
「鶴ちゃんはエンシェントトゥエルヴを抜けるのかな? 縁君」
「居る意味は無いな」
「絆ちゃんが潰したであろう組織は?」
「逆恨みでここに来る可能性はあるな、失った奴は何をするかわからんし」
エンシェントトゥエルヴがここに来る可能性はゼロではない。
そして、
この組織も何もしてこない保証はない。
「よしよし、久しぶりに大暴れしてやろうかね」
「おばあちゃん、人様の家とか土地を壊さないでね?」
「お前じゃないんだ安心しなさい」
「てか襲撃される事をよろこばないで」
「ふうむ……それもそうじゃ」
「ここはおばあちゃん達に任せてもいいようだ」
「んじゃ学園に帰ろうか、サンディとか他の先生にも迷惑かけただろうし」
「そうしようか、じゃあねおばあちゃん達」
学園に戻ってきた縁達は、学校に居る先生達に謝罪してまわった。
だがほとんどの先生達は、自分達よりはマシだから気にするなと言う。
先生によっては自分のした事を語った、それはそれは縁達はマシだと思える話もあった。
縁達は職員室に居るシーナに謝りに行った。
「すまんなサンディ」
「謝罪はいいよ、で、縁……今回はどんな事に首を突っ込んだ?」
「若い神のイキリ散らし……だな」
「なんだそりゃ」
「自分が一番強いと勘違いする時期って事だよ、」
「面白そうだが学園は巻き込まないでくれ」
「それは敵に言ってくれ」
「いや、お前が保護しただろ」
「ああ……んじゃ元凶に言ってくれ」
「その元凶は絆が潰したんじゃないか? 多分だが」
「ふむ……まあ学園が危なくなったら頼むよ」
「ジャスティスジャッジメントの時も、他の戦闘科の先生と生徒は楽しそうにしてたんだよなぁ」
シーナはため息をした、呆れた顔をしながら。
ジャスティスジャッジメントがこの学園を攻撃してきた時。
合法的に色々と出来ると考えた先生は多いようで……色々とあったようだ。
「今回はそうならん様に願う」
「サンディは暴れないのか?」
「アホか、生徒は親御さんとか保護者から預かっているんだぞ? 危ない目にあわせられるか」
「ちゃんと先生しているなー」
「お前達の所含めて他が可笑しいだけなんだよ」
「教育方針の違いって事で~」
「はぁ……」
「んじゃ縁君、今日は先生らしい事をしようじゃないか」
「授業?」
「皆が提出したレポートを読む」
「わかった」
縁達は自分達の生徒が書いたレポートを読むのだった。