縁と結びは歩いて不死鳥の隠居場所へとやって来た。
そこは、一軒家に策で囲われていた平原だった。
そして日光浴をしている大きな鳥が居た。
真っ赤に燃える炎の様な翼を身にまとい。
「おお、縁じゃないか」
「お久しぶりです」
「おお、隊長さんだよね? すっごい鳥さん」
「はっはっは……この俺をすっごい鳥か、いやまあ確かに凄い鳥なんだけどな」
「ごめんなさい」
「いやいやいいんだよ、俺は正直縁が羨ましい」
「どういう事?」
「時代と言われればそれまでだが、力がある奴はほぼ強制的に上位の神にされたんだよ」
「なるほど」
力があれば立場のある所に付く、人の世でも同じ事だ。
縁は身の丈の神、もし自分が神として偉くなったとしたら。
恋人との時間は格段に減るだろう。
幸せも司る神が自分を幸せにしないのは間違っている。
「縁はそんな力を持っているのに地上で暮らしている、羨ましい限りだぜ」
「何時も思うんだけど、縁君てどれくらい凄いの?」
「ん? そうだなぁ……伝わるかわからないが俺より少ししただ、実力とかで位を付けるからな」
「うーむ……五段階でいうと?」
「範囲がせめぇなあ、まあ数字の方がいいか、1が凄いとしたら3だな」
「おお、縁君て凄かったんだ」
「正直言って興味がないけど、俺が神である以上ついてまわる」
「お前も大人ななったな、昔は俺は神で偉いんだとか言ってたのに」
「……イキリ散らしていた自分を呪いたい」
「まあまあ縁君、私もそういう時代あったし」
神でも人の世の者でも、過ぎたる力を持つと同時に心と考え方も鍛えねばならない。
結局は世間にある程度合わせなければ、住むなど不可能にちかいだろう。
「あ、そうだ、隊長さんの名前教えてください」
「おう、そいやちゃんと名乗ってなかったな、人の世で言うのはどれも偽名だ、俺の本当の名は――」
生命の神は大きく翼を広げた。
まさに圧巻、縁とは神の後光が違った。
それだけ年季の入った神様という事だ。
「
「……椰子の実? ココナッツの事?」
「ああ、ココナッツのだ」
「……なんか可愛い」
「だろう? 最近細々と新しいグッズ化を狙っていてな」
「おお、不死の鳳凰印のココナッツ?」
「いやココナッツ――おっと、雑談は後にして……縁がここに来るとは何があった?」
「実は――」
縁は先程の出来事を簡単に説明をした。
そして、今自分が関わっている出来事もそえて。
「ああ、あのばあさんを助けようとしてんのか、で、孫今話題のがエンシェントトゥエルヴと」
「はい」
「おめぇも変わったなぁ、絆が敵対した奴は敵と言ってたのに」
「恥ずかしい限りです」
「でまあ話を戻して、羽をやるのは構わないんだが、お願いがあってな」
「何でしょうか」
「さっきの話にも繋がるんだがな? 俺の新規グッズ化を手伝ってくれ」
「お! ココナッツの神なら……不死鳥のココちゃんとかでぬいぐるみ出すとか?」
「そうそうそういう感じなんだがな? 俺の世話役に止められているんだ」
「何で?」
「威厳がどうの、他の不死鳥の神へのうるせぇのよ、縁だったらわかるかもしれねぇが、俺の所に集まる信仰心が嫌なのよ」
「縁君どゆこと?」
「ああ、不死鳳凰神之雨椰子様は――」
「本名長ったらしいからココちゃんでいいぞ」
「いや、長ったらしいて言わないでくださいよ、威厳を持ってください」
「それ縁君にも言えるんじゃ?」
結びがジト目で見ると縁はそっぽを向いた。
位が低いとはいえ神は神、自分の発言がブーメランとは思っているようだ。
「俺は隊長って呼びますね」
「ねえ縁君、ココちゃんに集まる信仰心って?」
「例えば……俺を不老不死にしろとかずっと健康でいさせろとか」
「ああ、生命を司っているから」
「そうそう、他者を想う気持ちなら重い腰を上げるんだがな? どいつもこいつも自分の願いばかりだ」
「ふむふむ、つまりココちゃんはそう言った信仰心以外を集めたいと」
「ああ、んでココナッツは昔からあるんだがな? こう……むさくるしいのよ、不死鳥と鳳凰の神がどうたら」
「あ、それ無駄に高いやつじゃん」
「そう! 俺的には手軽にココナッツを楽しみ、健康でいてもらいたい」
「わかりました、俺の神社でグッズを売りましょう、と言っても肝心の売り物をどうしましょうか?」
「え゛?」
結びはびっくりして縁の方を見た。
二つ返事で決めた事と、神社がそんなグッズを出していいのかと。
あってもお札やお守り等だろう。
「縁君、神社がんな事していいの?」
「祀られてる俺が良いと言っている」
「絆ちゃんの意見は?」
「ま、のってくれるだろ、それに隊長の神社も面白いぞ?」
「面白い?」
「ああ、
「えぇ……お酒じゃないんかい」
「ココナッツの神でもあるしだし、長寿を願うというのもある……ま、神だから意味を無理やり作れるんだがな」
「おお! 縁君と末永く健康でいられる様に努力します!」
結びはここぞとばかりにココちゃんに向かって祈りを捧げた。
それを見たココちゃんは楽しそうに笑う、願いはこうあるべきだと。
「そうそう、お前さんみたいな願いが多いといいんだがな……そいやお前達は急いでいるのか?」
「いえ、時間はあります」
「おう、だったらグッズ化の相談させてくれや」
「面白そうだね~こういう時は案外悪ノリがいいよ」
「ふむ」
こうしてグッズ化の話合いが始まったのだが。
どうせなら縁と絆の神社が復興した時のお祭りの時に出そう。
そん感じで話が進んでいた。