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第44話 サマードリーム・2.5

 我慢出来ずにキスをしてしまった。


 久しぶりに触れる唇は、こんなに柔らかかったっけ? なんか甘い気もするし。何度かチュッチュと啄んでいたら、もっともっとと欲が深くなっていく。


「みーちゃんに触れたいの、いい?」


 みーちゃんにとっては職場であり実家でもあるから、なんだかイケナイことの気がしたけれど、それよりも大好きという気持ちが溢れる。


 みーちゃんは私を見つめ、ゆっくりと頷いた。


 再びそっと唇に触れる、少し開いた瞬間に舌を滑り込ませ舌先をつつく。逃げる舌を追いかけるように口内を犯す。夢中になっていたら息をするのを忘れて苦しくなって一旦離す。

「あぁ」

 この顔だ。初めて会った日もこんな顔をしていて、私は恋に堕ちたのだ。

「なに?」

 みーちゃんの掠れた声にも色香を感じて、感じやすい耳を食みながらも、ふふっと笑ったら「ひゃっ」と声を上げた。

「しーっ、聞こえちゃう」と言うと目を見開いた。何か言いたげだったけど知らん顔して首筋へのキスへと移る。やっぱり甘い匂いがする。舌で鎖骨をなぞりながら、胸の膨らみを揉み上げる。やっぱり柔らかい。

「みーちゃん、大きくなってる」

「や……太ってない……よ」

 顔を上気させながら拗ねる仕草もいじらしく。

「私はその方が嬉しいのに」と手に力を込める。

「ん……もう」

 尖らせた唇を塞ぐように口づけをしながら、脱がせていき素肌に触れる。

 あぁ、人の肌の温もり、みーちゃんの体温が心地よい。

「みーちゃん、好き」

 そう言って乳首を口に含んだ。

「ふあっ……」

 手を口に当てて声を抑えようとして失敗していた。

「はぁぁ……んん」

 みーちゃんの喘ぐ声を聞きながら、口と片手で豊かな膨らみを攻め、もう片方は脇腹をさする。

 愛撫する側もこんなに気持ちいいんだと知ったのは、みーちゃんに出会ってからだ。整った顔が歪んで恍惚とした表情を見ると、自分の中からも熱いものが流れ出る感覚がある。

「んぁぁ……雫」

 きっとみーちゃんも同じなんだろう、ぴったり脚を閉じ虚な瞳で私を見る。

「なに?」

「キス、欲しい」

「声漏れちゃうから?」

「んん」

 リクエストに応えて濃厚なキスを贈る。

「ぷはっ」

 息継ぎをしてもう一度。キスに溺れながらも腰を撫でていた手を下着にかける。みーちゃんが腰を上げてくれたので、スルッと脱げた。

「みーちゃん、声我慢してると余計に感じない?」

「そんなこと……」

 恥じらう顔がもう、可愛くてエロくて、意地悪したくなる。

「そう?」と言いながら内股を触る。

「やっ」

「凄いよ、ここ」

「……めて」

「じゃぁ、声、我慢しててね」

 最後にチュッとキスをして、みーちゃんの脚を割って中にうずくまった。


 膝を立てて、さらに開く。目の前にキラキラ光る蜜。その瞬間、優しくするとか焦らすとか相手のことは全く考えらなくなった。ただ自分の欲望のままに舌を這わせる。

「うっうぅ」

 必死に我慢する嬌声も、私を昂らせる。

 みーちゃんの秘めた入口からはどんどん漏れてくるので吸い取りながら、その上の蕾をペロリと舐める。

 ピクっと反応する姿に気を良くして、重点的に攻め上げた。

「ふぁぁ……雫、だめ」

「何がだめ?」

 喋る時は口を離すがその代わり指で愛撫する。

「声、でちゃうから」

「気持ちいいんだ」

 ゆっくりと指を沈めていく。

「ひゃぁぁ、んん」

「やめていいの?」

 指を動かし、壁を擦る感じでピストンする。

「あっ……だめ」

「続けていいのね」

 指の動きはそのままで、舌で蕾を刺激する。

「あっ、雫……も、無理」

 無視して続ける。

「声……出ちゃう」

「いいよ、思いきり出して」

 指の動きを速めると同時にキスをする。

「はあぁぁぁぁ」

 ビクビクと中が何度も収縮した。



 目尻の涙をキスで引き取る。

「ごめん、手加減出来なくて」

 みーちゃんは首を横に振り抱きしめてくれる。

「少しだけこのままギュッてしてて」

「ずっとしてるよ」

「嬉しいけど、落ち着いたらお風呂行きたい」

「わかった。じゃ、それまで」

 さらに力を込めてギュッてした。


 しばらくそうして抱き合って、私はこのまま眠りに入りそうだったけれど、みーちゃんがもそもそ動き出した。

 服を身につけ立ち上がろうとして、ふと私の方を向く。

「雫も行かない?」

「行く」

 もちろん即答だ。

 みーちゃんが連れて行ってくれたのは大浴場ではなく、家族風呂だった。

 こじんまりとしてるけど、情緒ある岩風呂だ。鍵が付いていてグループ単位で入れるらしい。


 先にみーちゃんが身体を洗いお湯に入ったので、私も洗い始めた。

 油断してた。

 背後から襲われた。


「ごめん。おとなしくお風呂だけにしようと思ったけど、我慢出来ない」

 そう言いながら、みーちゃんは泡だらけの私の身体を触りまくった。もちろん素手で。

「ちょ、みーちゃん?」

「鍵は掛けてあるから」

「えっ」

 確信犯じゃん。

「声、響くね」

 もしかして、さっきの仕返し?

「立って」

 立たされて、手を前についた。正面には鏡がある。鏡越しに目が合う。

 あぁ駄目だ。これは、みーちゃんに溺れるパターンだ。

 すぐに胸や脇、お腹へと手を滑らせる。私が感じる場所を的確に攻めてくる。

「あっ......みーちゃん」

「なに?」

 耳元で、わざと息を吹きかけながら言うから。

「気持ちいい」

 本音が漏れる。

「ふっ、いい子」

 みーちゃんは身体を密着させ、手を私の秘所へ。指でぬるっとしたものを掬う。

「雫、いつからこの状態?」

 みーちゃんを攻めてる時からだけど、それは恥ずかしくて言えない。

「知らない」

「あら、わるい子」


「あっ、みーちゃん......それ......あぁ、いぃ」

 後ろから回された両手で胸と秘部を触られて、最初から感じまくる。

「もっと声出して! エコーかかってるね」と笑ってる。

「いやぁぁ、いぃぃ」

「ふふっ、可愛いよ」

 さっきとは違うみーちゃんの表情と、鏡に映る私の恥ずかしい顔。

 いつもと違う状況の中で、みーちゃんの細い指で愛撫され、すぐにでも果ててしまいそうになる。

「みーちゃん......挿れて...ほし...」

「もう?」

「もう......来ちゃう」

「そう、じゃ挿れるよ」

「うっ、はっ......あぁぁ...あっ、はっ、んんっ」

 みーちゃんの指に身体が反応する。気持ちいい。

「みーちゃん、もぉ......むり......イクっ......イっちゃう......あっ」

 絶頂を迎え、力が抜けそうになったけれど、みーちゃんが支えてくれた。

「雫、愛してる」と、うなじにキスをされ、これ以上ない幸せを感じた。


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