リファリアside
自分には何もない。
そう思っていた。
そんな常識を覆してくれたのは。
「好き……」
「え!?」
ハイオークキングを一刀両断した一風変わった王女様だった。
「ねえ!君、私の弟子にならない?」
そう言った表情は眩しくて、綺麗だった。
「私は死ぬつもりは無いよ。君を残してなんて死ねるわけがない。」
「だったら……!!」
「でも、ドラゴンは倒す。」
「なんで……!!なんでそこまでして……!!」
「私が私であるための証明のためだよ」
「証明……?」
「だから大丈夫。アルタイルには手を出させないし、死ぬつもりもない。だから待っていて欲しいんだ、帰ってくるのを。」
「ルミ様……」
あなたは誰よりも強く。
「ルミ様……!!」
「大丈夫!もう二度と負けないから!それに約束するよ!絶対に死なないって!」
誰よりも誠実で。
「立って!!!ルミぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
「まだ立つのですか?」
「当たり前だよ。私の大事な人が立ってと言ったのだから。さあさあ!観客の皆さん!!見逃さないでよ!!ここからが、ハイライトだ!!」
誰よりもカッコよくて。
「死ね!!」
「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!」
誰よりも優しい。
「「なっ……!!」」
王と王妃は驚いた表情をしていた。
「どういうつもりだ?クエノラ」
そんなことを聞いてくる。
「私の『名前』が呼ばれたんでね?」
「がはぁっ!!」
「じゃじゃ〜ん!実は
色んな作戦で相手を翻弄してきた。
「私が…いるよ……」
「ルミ様ぁぁっ!!!」
「ごめんね、心配かけて」
「ホントですよ……っ!!」
時には命を賭けたり。
「私に黙って何してたんですか?」
「いや〜……軽く悪者退治を……」
「軽く?一度奴隷になるのが軽くなんですか?」
「いや〜……あははは……」
自分自身の身を賭けたり。
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ルミエールside
「あなたのおかげで、私は救われました。自分自身に存在意義を見出せる様になりました」
「リファ……」
「私はどんなあなたでも愛しましょう。例え、記憶が無くとも」
そう言ってリファは私に唇を重ねてきた。
「一つ、聞いてもいい?」
「はい」
「今、どこ触ろうとした?」
私はリファの手を掴んでいた。
「どうせなら愛の契りを交わそうかと」
「なんでだよ」
「記憶が消えたのなら、今度は消えないくらい鮮烈に焼き付けようかと思いまして」
「おまっ!常習犯か!」
私を襲おうとするリファをねじ伏せて言う。
「聞きますか?私のルミ様の無様シリーズを」
「いやです」
「では、お話ししますね?」
ダメだ。
コイツ、話聞かねえクレイジーサイコレズだわ。
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リファリアside
私が最初に見たのはオニキスとの行為でした。
「んっ、⋯んぁ♡はぁっ⋯⋯、ん♡ちょっ…… ♡んっ…… ♡まっ…… ♡あっ…… ♡はぁはぁ……あ、ありがとう……リ、リファ……?い、いつから……?」
「仰向けになった時からです……そういうことしたくなりますよね?ルミ様も年頃の女の子何ですから」
「待ってぇ!そのフォローの仕方やめてぇ!」
この頃は初心でしたね〜……
そこからは見境が無くなりましたね。
例えば農業の国だと……
「んんっ…… んぁ♡んっ♡」
「パンツ、びしょびしょですよ?」
「わ、わかってるって……」
「じゃあパンツ要りませんね」
「えっ」
「ちょっ!そういうことじゃ……!」
「では、さっさとイっちゃいましょう」
「ちょっ…… ♡んっ…… ♡まっ…… ♡あっ…… ♡んっ、⋯んぁ♡はぁっ⋯⋯、ん♡イ、イク…… ♡はぁはぁ…… ♡リ、リファ!パ、パンツ返して……!」
「もしかして、トイレに行きたいんですか?返しませんよ?」
「なんで!?」
「そこですればいいじゃないですか?」
「嫌だよ!?」
「ちなみにここは通しません」
「み、見ないで……」
「お断りします」
「なんでぇ……」
「非常に無様で愉快だからです。終わりましたか?まだヒクヒクしてますけど」
「実況しないで!!」
それからドンドンルミ様をイジメるのが楽しくなってきたんですよね。
「なんて書いてるの?」
「簡潔に纏めますと、一定時間くすぐられなければ解放されないという旨のことが書かれていますね」
「なんでそんなにくすぐりに固執するの!?」
「もしかして、マッサージのやつ見られたんじゃないですか?」
「あっ!……ちょっと待って。全部くすぐりってことは私しか引っかからない想定!?」
「はい。そうでしょうね」
「馬鹿にするな〜!!」
「いや、実際引っかかってるじゃないですか。では、先に行きますね」
「なんで!?」
「いや、ルミ様がそんな状態なんで」
「だからって放っていかないで!?私、リファの師匠なんだけど!?」
「ちょっと何言ってるかわからないです」
「分かれよ」
「で、どうしたいんですか?」
「ここから出たいに決まってるじゃん!」
「じゃあ懇願してください」
「私の足裏をくすぐってください……!」
「仕方ありませんね」
自分で懇願させたり。
「───ということです」
「ホントに……?」
「はい。私に自慰行為を見られて興奮しながら腰をヘコヘコ動かしてましたよ」
「やめてぇ!!私の痴態を晒すのはやめてぇ!!」
自分で実験して面白い方向に行ったので止めなかったり。
「リファ、ちょっときゅうけ…んほぉ♡んおっ♡おっ♡おっ♡おっ♡」
「出ます……!」
「んおっ♡おっ♡来て…んおっ♡んおっ…中に…んおっ♡」
「んんほほっ♡♡♡」
「そんなに気持ちよかったんですか?」
「うん……♡♡おチンポ最高……♡♡」
「全く、あなたはとんだ性欲お化けですね」
時には一線を越えたり。
「「おっ♡おっ♡おっ♡おっ♡おっ♡」」
「いいチンポしてるでしょ?」
「「チンポ♡気持ち良すぎ♡チンポ♡」」
「意外と簡単に堕ちるんだね!」
「「気持ちいい♡ダメにゃのに♡気持ちよくにゃったらダメにゃのに♡気持ちよくなっちゃってりゅ♡」」
「仰け反りアクメ決めちゃいな!」
「「アクメ決めりゅうううううう♡♡♡♡」」
「「んごっ♡んっ♡んっ♡」」
「「んんっ♡んっ♡んっ♡んんっ♡乳首らめぇ♡」」
「「気持ちいい♡気持ちいい♡悔しいのに気持ちいい♡雑魚にマンコ弄られて感じちゃってる♡♡」」
「「イクイクイク♡♡おほぉぉぉぉぉぉ♡♡」」
時には淫魔や雑魚モンスターに負けかけたり。
「そうでしょ?悪魔と対決する時は『悪魔にくすぐられて笑ったら負け』って常識でしょ?」
「そうです。何を言ってるんですか?」
「そうだったな!それで何処をくすぐるんだったか?」
「本当に悪魔?弱点をくすぐるに決まってるじゃん!」
「そうか!そうだったな!最後に聞かせてくれ!負けたらどうなるんだ?」
「そんなの……」
「「悪魔の『くすぐり奴隷』になるに決まってるでしょ(じゃないですか)」」
時には悪魔に常識を改変されてきた。
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ルミエールside
「ですが、どんな困難も私たちは乗り越えてきました。今回も、きっと……」
「いや、いい感じに纏めようとしてるけど、半分くらいリファがヤってるよね!?」
「はい。そうですね」
「『なに当たり前のこと言ってるんですか』みたいな顔すな!」
「え?」
記憶無くす前の私、めちゃくちゃハードじゃん!!
「はぁ…全く……」
そんなことを言っていると。
「ルミ様っ!!」
リファが剣を抜いて私に放たれた火球を斬った。
「ちっ!」
「な、なに!?」
リファは剣を仕舞った。
「何の音!?」
メディが駆け込んでくる。
割れた窓ガラスを見て。
「何があったの」
「ルミ様が狙われました」
「なるほど」
メディは他の人にガラスの処理を任せる。
「一体誰が……」
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ゲリオンside
「あちゃ〜!ダメだったか〜!」
僕は回転椅子で遊びながら言う。
「記憶喪失の今なら、邪魔なアイツを消せたのに……」
僕の計画を邪魔する可能性が最も高い人間であるルミエール=ラウエルを軽い人形を作って、排除しようとしたが、しくじった。
「まあ、今にうちに始末するのが良さそうかな」
そう呟いて、指を鳴らすと。
「ゲリオン様、ジュジュ参上いたしました」
ジュジュは僕の魔力で生み出した人形だ。
一応、最強だ。
「ルミエール=ラウエルを殺してきてよ。アイツ、僕の計画にすっごく邪魔なんだ」
「了解致しました。確実に仕留めて参ります」
そう言ってジュジュはルミエール=ラウエルの元へと行った。
「さあ、どうなるかな〜?」
僕は既に飛ばしている鳥型のドローンで様子を伺い始めた。
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ルミエールside
どうやら私は狙われているらしい。
周囲が騒々しい。
それだけでなく、護衛がめっちゃいる。
記憶が無いから何故、こんなにも守られているのかが分からない。
一応、王族だからという理由はあるが……
「いや、落ち着けないんだけど」
部屋の中にも数人の護衛がいる。
部屋の外にも数人の護衛がいる。
いや、落ち着かねえよ。
全然一人の時間ないし。
ナニも出来ないし。
詰んでるだろ。
《エグゼイド》内を歩こうにも、護衛が付き纏ってくる。
ストーカーかよっ!!
怖えよ!!
マジで!!
だって、真顔で着いてくるんだよ!?
特に話しかけてくるでもないし!!
「まあまあ……落ち着けって」
今は眠っており、リュウギの部屋にいる。
私は湯呑みに入ったお茶を飲み干し、机に叩きつける。
「あ〜あ!荒れてるね〜?」
「お前は……」
振り返ると可愛らしい女の子がいた。
「あなたは?」
「やっぱり記憶無いんだ〜!今回はこのルートね……私はシュギュン!よろしくね〜!」
そう言ってシュギュンは座布団の上に乗り、胡座をかく。
「───何でお前がここに来た」
「ちょっと助言をね!」
「助言?」
「そ!この後、ルミちゃん襲撃されるよ?」
「えっ!?」
「それで殺されかけるけど、間一髪リファちゃんが入る!その時、リファちゃんに着いて行くのが吉だよ〜!」
「そうなの?」
私がリュウギに聞くと。
「ああ。コイツの言うことは確実だ」
「じゃあそうするね!」
「それにしても、何でお前はいつもルミに助言する?」
「えっ!?いつも助言してくれてるの?」
「そうだね!デリュートの時とか、エセリアルの時とか、ね!」
「へぇ〜!」
私は軽く関心する。
「俺の質問に答えろ。シュギュン」
「そうだな〜……ルミちゃんが世界を救うカギになるから、かな〜?」
シュギュンは軽くおどけて見せる。
「私がカギ……?」
「そう!私の見た未来だと、ルミちゃんが居ないと世界が滅んじゃうんだよね〜!」
「なるほどな……」
リュウギはその言葉に満足したらしい。
「じゃあね〜!」
そう言ってシュギュンは消えていった。
「さあ、そろそろ目覚めるぞ」
その瞬間、目の前が光に包まれた。
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「───っん、う〜ん……」
私が目を覚ますと。
「ルミエール様ぁっ……!!お逃げください……!!」
そこは大惨事だった。
護衛は全員倒れ、大量の血を流していた。
「ルミエール=ラウエル殿。お休み中恐縮なのですが、お命頂戴致します」
暗殺者は護衛の一人に突き刺さった剣を抜いて、血振りする。
「《ライトニングソニック》!!」
そんな時、暗殺者に雷魔法と共にリファが激突した。
「ぐああああっ……!!」
暗殺者はそのまま壁をぶち抜いて、外へと吹っ飛んだ。
「ルミ様から離れてもらいます」
そう言ってリファは箒に乗って暗殺者と共に飛んでいった。
『その時、リファちゃんに着いて行くのが吉だよ〜!』
シュギュンの言葉を思い出し、私は服を着替え、武器とかも着ける。
そして、メディから教えてもらったように腰についた小さな箒を取り出し、元のサイズに戻す。
「追わなきゃ!」
私はその箒に跨り、リファを追った。
シュギュンの言いたいことはわからないけど、きっと何かあるんだろう。
「待っててね!リファ!」
私は速度を上げた。