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第4話『Dear…』

 ――ここまで、この話を読んでくれたあなたに、まずは“ありがとう”と言わせてください。

 そして、“ごめんなさい”とも。



 もう、気付きましたか?

 私が選んだ、たった一つの方法に。


 そう、それはインターネット。

 もっと詳しく言えば、Web小説です。



 あの詩を書くのは難しくなかった。

 だって、耳鳴りはいつしか声になって、あの詩を読み上げているのだから。

 地の底から響くような、憎悪に満ちた声で、ずっと……。


 どこから来たのかわからない。

 誰が始めたのかもわからないこの呪いは、インターネットを通してさらに広がってゆく。

 それはさながら、無限の樹形図のよう。

 木の枝のように広がる呪い。

 だから私は、この呪いに『呪木じゅもく』と名付けました。


 もし、今あなたが少しでも息苦しさや違和感を覚えていたのなら、それは呪木の種が根付いた証拠です。

 それは揺るぎない事実。


 “詩”は“死”となり“呪い”となって芽吹いてる。

 もう止まらない。

 もう止められない。





 ころりころりと 転がった

 小さな 種が 転がった


 積もり積もって 芽を出して

 大きく 大きく 伸びてゆく


 枝の数だけ 広がって

 その葉の数だけ 想いを乗せる


 届かない 届かない

 枝葉は ゆっくり 伸びてゆく


 まだ足りない まだ足りない

 かえり身 血の花 開くまで

 うれたし 果実が 実るまで

 呪木は 静かに 伸びてゆく


 まだ足りない まだ足りない

 まだ足りぬ まだ足りない





 親愛なるあなたが、この詩を100人に伝えらえられることを願います……。

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