なぎのき
SF宇宙
2024年07月27日
公開日
9,976文字
連載中
地球は、資源枯渇や大気汚染のため、住める環境ではなくなっていた。
人類は衛星軌道に『一時避難』を余儀なくされる。
そして人類は、宇宙空間で戦争を始める。理由は、将来地球に帰還した際に、『どの国』が主導権を握るか。そのためだけの戦争が、二〇〇年続いている。
『宇宙空間の主人公』は、小規模な戦闘でクラスメイトを失ったり、大切な家族を失いながらも、限られた空間の中、精一杯生きる。
そんな中、『宇宙空間の主人公』は『地球帰還計画』を入手し、その研究をしている月面基地への進路を選択する。
一方地上では、メガフロート『セカンドノア』が五〇〇年の永きに渡り、人類の帰りを待っていた。
『セカンドノア』は完全密封型のバイオスフィアで、外界との接触を遮断している。
そこには『一人の人間』がおり、その他の住人は全てアンドロイドだった。
ネオページ
母なる大地
自然破壊。
地球温暖化。
食糧危機。
異常気象。
そして、 資源枯渇。
母なる大地は様々な危機に晒され、もはや人類を支えきれなくなった。
人類が欲したのは、安定した大地。
そして、豊かな実りと無限のエネルギー。
──だが。
この星はもう、その求めに応じられない。
人類に与えられた選択肢は二つ。
共に滅びるか。
新天地を探し、移住するか。
人類は後者を選択し、衛星軌道への『一時避難』を開始した。
しかしその計画は、すぐに頓挫することになる。
先進国と国連が主導したこの計画、『一時避難』は、ある程度の人口が衛星軌道を周回するスペースコロニーに届いた時点で、突然打ち切られた。
地球には、もうその余力は残されていなかったのだ。
残された人々は為す術なく、星と命運を共にするしかなかった。
それから二〇〇年。
星界に逃れた人類は、新たな火種を見つけた。やっと各国・同盟単位でコロニーを建造し、落ち着きを取り戻した頃だった。
誰が、来たるべき『 地球への帰還』を主導するのか。
誰が、『帰還後の地球』を統治するのか。
資源も物資も人もいない、無限に広がる漆黒の空間の中で、そのためだけの戦いが始まった。