……たくさんの国を巡り、そこで新しい出会いがあれば、このように再会もある。
苦しいこと、悲しいこと、厳しいことはあるが、そればかりではない。旅の中には、嬉しいこともちゃんとあるのだ。
リーズレッタさんとの出会いは、それを思い出させてくれた。
きっとこれからも、数々の出会いや別れ、再会など、たくさんの出来事があるだろう。
これまでは、俺一人だけだった。これまでは、未来が不安だった。だが、これからはそうではない。
アピラが……俺の大切な人が、俺と一緒にいてくれる。
それだけで、俺の未来は、これまでにないほど、明るく照らされている。
この先も、ずっと彼女と一緒ならば、なにがあったって乗り越えていける……俺の望んでいた人生が、そこにある。
「えへへ、レイさんだーい好き!」
「あぁ、俺もだよアピラ」
アピラの存在が、確かな光となって、きっとこれからの未来を、明るく照らしていく。
――――――
「ねえねえ、こんな噂を知ってる?」
「噂って、なぁに?」
「ここから少し離れた、丘の上に薬屋があるんだって。そこに、不思議な夫婦がいるっていう噂」
「不思議な夫婦、って?」
「なんでも、旦那の方は成人したばかりの男の人らしいよ。それで、奥さんは、おばあちゃんだっていうんだ」
「それが、夫婦なの? 孫とおばあちゃんじゃなくて?」
「聞いた人がいるんだって! で、実際に夫婦だって答えたらしいよ!」
「じゃあもうそれ噂じゃなくない?」
「聞いてるだけじゃ真実はわからないし、噂だよ! だからさ、俺たちもそれを確かめに行ってみようよ!」
「おー、いいじゃん! 行こう!」
…………これは、遠い未来の話。
ある国の、少し離れた丘里に、一軒の家が建っている。
そこに、まったく歳を取らない少年と、死ぬことのない老婆が、いた。
彼らは、互いに愛し合い……永遠の時を、仲睦まじく、今も過ごしているという。