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嗤う赫
かし子
文芸・その他
2024年07月24日
公開日
305文字
完結
詩のジャンルでの投稿がいなかったので試しに書いてみました。
中二病チックな詩です。

嗤う赫

あの人は夕暮れを身にまとう

あの人を思う時、頭に浮かぶ色は赤

あれは何の色なのだろうか


太陽のような情熱的な赤ではなく 

静かに、静かに染みていくような

ピジョンブラッドの赤


あの人は紅を身にまとう

あの人を思う時、頭に浮かぶ色は赤

あれは何の色なのだろうか


薔薇のような華やかな赤ではなく 

深く、深く堕ちていくような

黒い闇を孕んだ赤


人はその狂気に惹かれていく 

あの人は誰をも嘲笑っているのに


君はあの人に心酔していく

あの人は君を殺したがっているのに


あの人は血の色を身にまとう

あの人を思う時、頭に浮かぶ色は赤

あれは君の血の色なのだろうか


幸せそうな君と対照的にどこか遠くを見ているかのようなあの人の顔


目があった時 あの人の口もとは醜く歪んだ

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