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『エクソシスト 信じる者』

【作品情報】

原題:The Exorcist: Believer

製作:2023年/111分/アメリカ

監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン

出演:レスリー・オドム・Jr/リディア・ジュエット/オリヴィア・オニール

ジャンル:悪魔退治系シリアスホラー

(参考サイト:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/)



【ざっくりあらすじ】

旅行で訪れたハイチにて地震に巻き込まれ、妊娠中の妻を失ったヴィクター。

娘のアンジェラだけはどうにか助かり、彼女と二人で暮らすこと13年――思春期を迎えたアンジェラの願いは、母の霊と会話をすることだった。


両親が敬虔なクリスチャンであり、なんでか交霊術にも詳しい友人のキャサリンと共に、アンジェラは近所の森で母の霊を呼び出してみることに。

が、二人は夜になっても帰宅せず、そのまま行方知れずになった。


ヴィクターと、キャサリンの両親であるミランダとトニーが顔面蒼白になって探し回った三日後、二人は遠くの農場に迷い込んだところを保護された。

三日間の記憶はないものの、乱暴されたりヤベェ薬を投与された形跡もなし。

「よう分からんけど、とりあえず軽傷で見つかってよかった……」と両家がホッとするが――もちろん、そこで終わるわけがない。ホラーですもの。


家に帰った夜から、二人は奇行をおっ始める。

アンジェラは瞬間移動したかと思ったらダイナミックおねしょをかまし、キャサリンはミサの最中にワインをガブ飲みした。ついでにどちらも大暴れ。


二人が検査入院している病院で働く、ヴィクターのお隣さんのアンは

「あの子ら、悪魔に取り憑かれてるよ」

とヴィクターへ警告。信心深い妻を喪って以来、宗教とは距離を置いていたヴィクターは

「いや、悪魔とかいないから。娘はただの心の病なんで、精神病院に入院させるんで」

と一度はアンの言葉を拒絶。


しかし彼女から渡された、クリスという女性の体験談を読んでみることに。

娘が悪魔に取り憑かれた時の出来事をまとめた本の内容には、思い当たる節がどちゃくそあった。


これはもう、憑かれてますわ……そう諦めたというか開き直ったヴィクターは、アンやキャサリンの一家、そして友人や、友人の友人である民間信仰に詳しいお医者さんも巻き込んでの、宗派ごちゃ混ぜ俺流悪魔祓いを行うことに。


『アベンジャーズ』あるいは『来る』的な試みは、果たして成功するのか。



【登場人物】

ヴィクター:

奥さんが生きてた頃から信仰心は薄かったけれど、死んでからは宗教アレルギーを発症してそうなカメラマン。

家がオシャレでパンケーキを焼くのが得意で、ボクシングをしているのでナイス筋肉。そしてなかなかイケメン……なんだ、パーフェクトお父さんか。


アンジェラ:

ヴィクターによると内気らしい、彼の愛娘。

テレビの影響でヴィーガン熱に冒されている模様。ついでにスピリチュアルにも目覚めているので、今回の騒動で色々と快方に向かうといいね。


キャサリン:

アンジェラの友人。ある意味、今回の元凶でもある。

両親は熱心なキリスト教徒なんだけど、交霊術とかダウジングとかオカルト方面に詳しい。

キリスト教では、幽霊の存在を認めてないはずだろ!

でも親父のやらかしのせいで、とんでもない目に遭う。マジのマジで不憫。


トニー:

キャサリンの父。基本的に余計なことしかしない、悪魔以上にこちらの神経を逆撫でてくれるオッサン。こいつを祓う方法はないのか。

そしてヴィクターがイケメンマッチョなのに対し、こちらは小太り中年な冴えないオッサンなので、あらゆる意味で対照的なパパである。


ミランダ:

キャサリンの母。割とオロオロしていることが多くて、あまり目立つ場面はない。

それでも夫のトニーよりしっかりしていて肝が据わっているので、きっと普段はいいお母さんなんだろうな、と。こちらもだいぶ不憫。


アン:

今回の功労者であり、ヴィクターのお隣さん。

最初はゴミ出しにうるさいだけのおばちゃんかと思いきや、元修道女見習いで現看護師で悪魔祓いの方法も知っているハイスペック・レディ。


クリス:

娘のリーガンが悪魔に憑かれていたことのある、元女優の上品おばあちゃん。

おばあちゃんだけど、誰よりも体張ってます!

ちなみに勝手に体験談を本にしたせいで、娘とは絶縁状態だよ!そりゃそうだ!



【感想など】

トニィィィィー!!!

おまっ……なんで悪魔の言うことホイホイ聞いとんねん!馬鹿野郎!


わたくし、ホラー映画が好きでそこそこ観ているのですが、ホラー映画に関してある持論がございます。

「ホラー映画に出て来る父親ポジ、余計なことしがち」

という持論なのですが。

もちろん例外もあるんですけれど、主人公である彼の妻ないし子供の足を引っ張る描写が目を引くため、そんな印象を持っています。代表的なのは『エスター』ですね、ハイ。


そして今回は、キャサリンのパッパであるトニーが典型的な余計なことしがち親父です。

主人公のヴィクターが、男手一つで思春期の娘を育てる有能パパなのもあって、こいつの役立たずムーヴがとんでもないです。


『エスター』の脳内お花畑親父ジョンを上回るポンコツぶりを見せてくれるので、思わず『ドラゴンボールZ』のパラガスを思い出しちゃったよ!

もちろんリメイク前の、独りで脱出ポッドに乗って逃げようとする方のパラガスです。

ブロリーに脱出ポッドごとメシャアッとされた方のパラガスですね。


なおトニーがメシャアッされることはありませんが、メンタル的には割とメシャアッです。自業自得です。


今作は『エクソシスト』の直接の続編でもあるらしく、『エクソシスト』のクリスとリーガン親子の顛末も関わってきたりします。

未見でも問題なく楽しめますが、観ているとその後の親子の姿を知れて、最後にちょっとほっこりできます。オススメ!


で、『エクソシスト』の続編ということもあって、悪魔に憑依されたJCどもは大変汚いです。

顔がおブス化するのはデフォルトな上、口から蛍光色のスライムは吐くし、なんかどす黒いヨダレ?も垂れています。ガスも出ます。

ついでに全体的に臭いそうな。いいトコなしかよ。


悪魔祓いにおいて、悪魔の煽りを無視してお祈りを捧げるのが基本ルーティンとなっているけれど。

逆に悪魔を煽り返すのは、駄目なんだろうか……口臭・体臭に関しては、問題提起も兼ねて煽ってもいいと思うんだ。せめてファブリーズをかけてみたりさ。


そういう煽り系エクソシストが出て来る映画、もしあれば教えてください。超観たい。

なければ自分で書く!

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