【作品情報】
原題:Deadpool&Wolverine
製作:2024年/128分/アメリカ
監督:ショーン・レビ
出演:ライアン・レイノルズ/ヒュー・ジャックマン/エマ・コリン
ジャンル:ド下品アクション
(参考サイト:映画.com https://eiga.com/movie/101242/)
【ざっくりあらすじ】
恋人ヴァネッサに見直されたくてアベンジャーズの入隊面接に挑むも、あっさり落ちちゃったデッドプールことウェイド。
その後はなんとなーく、中古車販売店で働く日々。
中年の危機も迎えちゃって、ヴァネッサともお別れ状態に。
そんな中でも皆に誕生パーティーを開いてもらい、
「俺ちゃんにはこれぐらいの、ちっぽけな身の丈に合った幸せが合ってるよねー」
などと、ガラにもなく小市民な幸せを感じていると、ヤベェ謎武器を持った集団がお宅訪問。
彼らはTVAという、時空管理局のメンバーだった。
デップーの暮らす世界の管理者だというMr.パラダイムから
「この世界のアンカー (なんかその人が死ぬと、世界そのものが滅びちゃう超重要人物らしい)であるウルヴァリンが死んじゃったので、72時間後に世界を安楽死予定です。デップーちゃんはクソつよなので死なすの惜しいし、ウチで働いてくれない?」
と誘われる。
「オッケー分かった、ウルヴァリン連れて来るわ!」
もちろんデップーはこう即答し、パラダイムの持っていた転移装置を奪って脱走。マルチバースを渡り歩き、ウルヴァリンのスカウトに励む。
そしてマルチバースの中で唯一、飲んだくれて前後不覚となっていたウルヴァリンを捕獲してお持ち帰り。
しかしどうやら彼は「史上最低のウルヴァリン」であるという。とんだ貧乏くじだね。
おまけにパラダイムからウルヴァリンともども、虚無という不要キャラのゴミ捨て場空間に追放された。
そこで「20世紀FOX時代に見たことあるぜよ!」なMARVELキャラたちと出くわす二人。
この虚無空間を支配しているのは、X-MENたちのお父さんことチャールズ・エグゼビアの妹カサンドラだった。
たぶんおサイコと思われるカサンドラは、TVAによって幼少期にこのゴミ捨て場へ放逐されたらしい。うーん、TVAもたいがい人でなしィ!
非常識なデップーにも自暴自棄アル中なウルヴァリンにも、おサイコ仕草を
たまらず逃げ出す二人だったが、どうやら元の世界に戻るにはカサンドラの力が必要であるという。
二人はその後、血みどろの喧嘩を繰り広げた末に、カサンドラが率いるマッドマックス風集団と戦うX-23こと、ローラの所属するグループと邂逅。
ウルヴァリンは、並行世界の自分が救ったローラとの会話の中で、自分が最低のウルヴァリンたる
それでも彼女の言葉から、ヒーローとしての覚悟を決めたウルヴァリンと共に、カサンドラ feat. マッドマックス軍団に挑む一同。
一方パラドックスは元の世界で、デップーたちの世界を消滅させるための準備を着々と進めていた。
だが彼の作戦にカサンドラも気付き、これに乗っかろうと悪巧み。
どうにか元の世界に戻ってこれたデップーとウルヴァリンだったが、そこへカサンドラの悪巧みが迫る。
一難去ってまた一難……どころか、難のメガ盛り状態じゃん! あかーん!
【登場人物】
デッドプール:
一人称が「俺ちゃん」の、常識とか倫理観とか品性を捨て去った、皆が愛するアボカド風狂人ヒーロー。
狂人なので、メタ発言が相変わらず酷いよ。
ウルヴァリンの中の人の離婚ネタも持ち出すよ。
人として大事なものを色々失ってるけど、恋人や友人を愛する気持ちは真っすぐで、愛しさしかない。
ウルヴァリン:
違う世界線から連れてこられた、飲んだくれの方のローガン。
しかし暴れん坊な性格はどの世界でも共通という。わーぉ。
今回はなかなか脱がないなーと思ったら、後半の超いいシーンで脱いでくれます。
個人的にド好みな、ちょっとお肉の乗ったマッチョ体型で、思わずガン見してたら画面の向こうのデップーもウルヴァリンをガン見していた。気が合うねぇ。
パラダイム:
デップー世界を担当する、TVAの中間管理職。割とクズい。
『プライドと偏見』の大ファンなので、こんなお下品大作映画でマシュー・マクファディンさんを拝めるとは思ってなかったんだぜ!Fooooh!
『ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式』もオススメです!
カサンドラ:
プロフェッサーことチャールズおじいちゃんの妹。しかしお若い。しかし兄と同じくつるっぱげ。ねえ、なんで……?
たぶん偶然だと思うんですが、若い頃のおじいちゃんを演じられたジェームズ・マカヴォイさんにちょっと顔が似ているような。
ローラ:
デップー世界の故・ウルヴァリンに救われて、野獣からアマゾネスへと華麗に成長したミュータント娘。
でも戦闘スタイルはやっぱ野獣。でも可愛い。
自分と同じくTVAに放逐されたMARVEL人気メンバーと共に、カサンドラの割と地味な部下どもを蹴散らすよ。
【感想など】
拙者、20世紀FOXで制作されていた『X-MEN』シリーズや『ファンタスティック・フォー』が大大大好き侍と申す。
もちろんウルヴァリン三部作も、『LOGAN/ローガン』以外は映画館まではせ参じたでござる。『LOGAN/ローガン』はちょっと、予告編だけで悲し過ぎて……いえ、それはともかく。
『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』は特にウェイドのキャラクターが色々言われてるけど、ガンビットは結構好きだし、彼のスピンオフもずっと待っており申した。
――という、MCU以前の作品にも愛着を持ってる方は、ぜひ観て下され!
20世紀FOX作品への、制作陣の愛が深くて泣くから!
事実わたくし、エンドロールのある映像でボロボロ泣いちゃったし、今も書きながら目が潤んでるから! ああああああ!!
もちろんデップーがお好きな方にも、超々オススメです!
おクスリとお交尾ネタこそ若干……うん、若干マシになったものの、それ以外は変わらずデップーです。ほんま下品だし、ほんまやりたい放題の無軌道おじさん。
「年相応の落ち着き」という言葉と真逆の存在ですが、ウルヴァリンはもうちょっとこの破天荒さを見習った方がいい。
でも問題中年児なだけでなく、自分を愛してくれる友人たちへの無償の愛がマジ尊い。
たったこれだけで、全ての問題点を帳消しできます。
そんな愛が深いお喋りクソ野郎と、自愛すら放棄しちゃった孤高のアル中野郎が出会って殺し合って、新たな友情を築く様もまた尊いですねぇ……
このように下品と尊いのサンドイッチで情緒が爆発しましたので、ぜひ皆さんも爆発してください。