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『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』

【作品情報】

製作:2022年/99分/日本

監督:児玉徹郎

出演:野沢雅子/古川登志夫/皆口裕子

ジャンル:レトロフューチャーなヒーロームービー

(参考サイト:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/)



【ざっくりあらすじ】

キッズ時代の孫悟空が壊滅させた、悪の組織・レッドリボン軍の総裁の息子であるマゼンタが、人造人間を生み出したDr.ゲロの孫であるDr.ヘドを騙して新生レッドリボン軍に勧誘。


性格に超難ありのヒーローオタクであったDr.ヘドは、

「ワイらは正義の味方で、カプセルコーポのブルマ社長は宇宙人と結託して世界征服を目論むヤバい奴なんやで!」

というマゼンタの嘘を信じて、人造人間開発を請け負った。

ブルマ社長が宇宙人と結託しているヤバい奴、という点については間違っていないので、いかんとも否定しがたい。


そしてそれから半年後。

悟飯の娘のパンちゃん(3歳・幼稚園児)に稽古をつけている、相変わらず子育て上手なピッコロさん。

娘の送迎そっちのけで、研究に打ち込んでいる悟飯にむかっ腹だったある日、不意打ちのエネルギー弾に襲われた。


現れたのは、Dr.ヘドが作り上げたレトロなヒーロー風のガンマ2号という人造人間。

自分はヒーローであり、眉なし緑色なピッコロさんは悪の大魔王であると断じたガンマ2号は、大口を叩くだけありメチャつよ。

あやうく殺されそうになるピッコロさんだったが、ガンマ2号がお調子者だったおかげで、どうにか難を逃れる。


察しが良くて手回しも早いピッコロさんは、レッドリボン軍の基地にも乗り込んで偵察し、彼らが悟飯を倒すためパンちゃんの誘拐計画を立てていることも知る。


悟空とベジータが音信不通のため、ピッコロさんはパンちゃんも巻き込んでの狂言誘拐を画策。

育ての親の策略によってあっさりブチギレた悟飯は、レッドリボン軍の基地でガンマ1号を圧倒。


作戦通り悟飯をプッツンさせたピッコロさんは、ガンマ2号と再戦。そして彼ら人造人間コンビとDr.ヘドが、レッドリボン軍に利用されているのだと気付いた。

そのことにより無事停戦となるが、実はDr.ヘドはもう1体の人造人間を作り出していた。


それはおじいちゃんが作り上げたセルを、更に激ヤバにしたセルマックスという化け物 (※ただし未完成)。

劣勢を察し、マゼンタが最期の悪あがきでセルマックスを解放。

どうしてもセルとの縁が切れない悟飯と、いつまで経っても悟飯の面倒を見ちゃうピッコロさん+αが、理性と鼻のないセルマックスとの戦いに挑む。


そう、悟空とベジータ抜きで。マジかよ。



【登場人物】

悟飯:

いつもは眼鏡が手放せないけど、超サイヤ人になると視力が回復するらしい今回の主人公。

相変わらずピッコロさんが大好きだし、実は魔貫光殺法の練習もこっそりしていたことが、終盤で明らかに。なんだよこの義理親子……可愛い。


ピッコロ:

何故かネコとペンギンが合体したような、謎動物のぬいぐるみに自宅を占拠されつつある苦労性ナメック星人。

悟飯の育ての親だし、悟飯の娘のパンちゃんにもめちゃくそ懐かれてる。やだ和む。


パン:

恐らく3歳当時の父方の祖父より強いやろと思わずにはいられない、才能の塊な恐るべき幼稚園児。

あと祖父より頭の回転も速いし、演技派。

結構気性も荒いようなので、両親の戦向きな要素を上手く引き継いだ模様。


マゼンタ:

ちっちぇえくせに野望はデカかった、レッドリボン軍総裁を父に持つ成金っぽいオッサン。

やっぱりちっちゃい。

悪の首魁らしく、特技は悪あがき。


Dr.ヘド:

目つきが死んでる、小太りの天才科学者兼医師。Dr.ゲロの孫。

ただ目つきと性根が死んでいた祖父と違って、こちらはスーパーヒーローに憧れるピュアな心も持っている。

ガンマ1号・2号もヒーローにすべく生み出しており、2人からも慕われていてめっちゃ良好な関係を構築済み。マジで祖父より優秀やんけ。


ガンマ1号・2号:

サイボーグ009みたいなスーツを来た、サメっぽい頭部の人造人間コンビ。

1号は真面目で、2号はお調子者。分かりやすーい。

どっちも生みの親である、Dr.ヘドが大好きボーイ。んもう、可愛いかよ。



【感想など】

悟飯が最後に決める技が魔貫光殺法って、浪漫があり過ぎでは……?


全体的に色彩が明るくポップでカメラもグルグル動いて、なんか元気いっぱいだった、80~90年代ぐらいのハリウッド映画っぽかったでございます。

CG制作による強みを、全開に有効活用した印象。


それでいてパンちゃんがアラレちゃん走法をしたり、ドラゴンボールZのOP映像を彷彿とさせる描写があったり、過去作品のリスペクトもいっぱいで、とてもよきです。


また、Dr.ヘドとマゼンタが真面目に言い合ってる後方で、ガンマ1号・2号がワチャワチャしてるところとか、ちょいちょいコミカル要素が挟まれるのも、いい感じに気が抜けてほっこり……

終盤、紛失した悟飯の眼鏡を探すパンちゃんが、階段に落ちてた眼鏡を嬉々として拾って、「なんやねん、サングラスやんけ」といった様子でぶん投げるシーンとか超お気に入りです。


タイトルに「スーパーヒーロー」とあるように、古き良きハリウッドテイストに泥臭さすらあるヒーローへの憧憬を重ねている点も最高でした。


そしてその「スーパーヒーロー」という言葉を、ラストのあのシーンでピッコロさんに言わせるなんて……泣くに決まってますやん!

悪の野望、戦いと共闘、自己犠牲――からの勝利!という王道展開が、私は大好きなのです。


実はわたくし、原作のセル編が終わって悟飯に主人公が移った際、めっちゃワクワクしていた数少ない (かもしれない)一人でした。

結果的に悟空へ主人公が戻っちゃって、当時密かにガッカリしてたんだよ!


というわけで、往年のヒーロー映画リスペクト作品かつ、あの頃夢見ていた悟飯大活躍のエピソードでもあったので、なんかもうお腹いっぱいです。

本当にありがとうございました。

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