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『ヴァチカンのエクソシスト』

【作品情報】

原題:The Pope's Exorcist

製作:2023年/103分/アメリカ・イギリス・スペイン

監督:ジュリアス・エイバリー

出演:ラッセル・クロウ/ダニエル・ゾバット/アレックス・エッソー

ジャンル:エンタメ全振りホラー

(参考サイト:映画.com https://eiga.com/)



【ざっくりあらすじ】

ローマ法王直轄のアモルト神父は、枢機卿といつもギスギスな素行不良児おじさん。


そんな彼が法王から祓魔を任されたのは、アメリカ人のジュリアという女性の息子だった。

亡き夫が残した遺産である、無人のオンボロ修道院を修繕 (して売り払う)べくスペインに渡ったジュリアだったが、どうやらその修道院はいわく付きだったらしく。


あっという間に息子のヘンリーが悪魔憑きになったのだ。

地元の教会で働く、トマース神父が悪魔祓いを試みるものの「ファーック! てめぇじゃねぇんだよ!」と秒で悪魔に追い出された。


そしてお声が掛かったのが、アモルト神父だったのだ。

お望みのSSR神父の登場に、悪魔も俄然大張り切り。

ちっちゃいスクーターで国を渡って来たアモルト神父も、子どもの命が掛かっているならば、ともちろんる気満々。


しかし大物を呼び出すだけあり、悪魔はクソ強かった。

的確にメンタルをえぐって来る悪魔に

「このままじゃダメだ……ん? あいつ『食いついて来た』って言ってたな。俺が食いついて来たってことだよな? つまり少年の体はデコイで、狙いは俺ってか、他に何かあるのでは?」

と、これまた的確に悪魔の狙いを読み切ったアモルト神父は突然の家探しを始め、怪しい地下通路を発見。


地下通路を封じる扉には、なんとヴァチカン市国の紋章が彫られていた。

アモルト神父がスペインへ赴く前、ローマ教皇が

「あの修道院は過去にも問題があったっぽくてなぁ」

と漏らしていたことを思い出す。


どうやら色々と裏事情があるらしい、この修道院。

悪魔の名前すら分かっていないが、アモルト神父 (とトマース神父)は、ヘンリー少年を救うことが出来るのか。



【登場人物】

アモルト神父:

白と赤のオシャレスクーターで、国を超えて信徒を救うわがままボディな凄腕神父。

よく見ると靴下も赤で、トータルコーディネート力も素晴らしい。

かつて従軍していたこともあるので、荒事に超強い。

後述のトマース神父が開けられなかった扉も、ワンキックで開けた。つよい。すき。


トマース神父:

たまたま自分の教区で悪魔憑き事案が起きてしまった、不運なる凡骨神父。悪魔からも秒で返品されたりと、マジドンマイ。

しかし割と顔がいい。

悪魔から耳をかじられたり、過去の恋愛遍歴を晒されたり、色々やられていたのだが、なんやかんやでめっちゃ成長する。

あとラテン語もめっちゃ上達したので、土壇場に強く、戦いの中で成長するタイプと見た。


ジュリア:

夫がとんでもねぇ遺産を遺したばっかりに、踏んだり蹴ったりな目に遭うマッマ。

ラスト間際でさらっと後日談が語られているが、どうやら幸せになったっぽいので、ほんとよかった。


エイミー:

ジュリアの娘で、ややグレている。

しかし金策に走り回っている母と、父が亡くなって以来心を閉ざしている弟に挟まれているにしては、マジで誠実でいい子だと思う。

あとタオルの水の絞り方が、ちょっと独特。


ヘンリー:

父が亡くなって以来、1年間も口を利かなくなっていたジュリアの息子。

今回の憑依対象です。

悪魔に取り憑かれるまでは一言も喋らないけれど、変なお面を被って姉貴を驚かせようとしたり、おそらく割とお調子者。



【感想など】

ひゃっほう、ド派手ホラー!

最近ホラー業界が元気いっぱいなので、ワタシ、トテモ嬉シイデス……!


ジョーク好きの凄腕エクソシストおじさん+なんかその場に居合わせた若造神父がクソ強悪魔に挑むなんて、どうあがいても面白くなるにきまってる!


そんなお膳立てで、前述の通り勢い満点のホラー力経済力に任せてのド派手演出で彩られているのが、頭空っぽホラー好きとしては大々満足でございました。


もちろん、脂肪率と色気が比例するラッセル・クロウさんが主演を務めていらっしゃるので、空っぽの脳みそにも一滴のジェントルパワーを与えてくれます。

アモルト神父が過去の懺悔をするシーンで、手の込んだ回想シーンもないのに妙に泣けちゃったのはむしろ、ラッセル氏の語りに全力投球してくれたからかと。


またアモルト神父の即席相棒である、トマース神父もいいですよねぇ。

たまたま自分の教区で起きた悪魔憑き事件なのに、耳を噛まれて首を絞められても、めげずにガンガン食いつく姿がどんどんカッコよくなって……ヘタレの成長譚、これも嫌いな人少ないよね。

私は大好きです。マーヴェラス。


オカルト好きなので、今回のお相手である悪魔の名前が分かった際は「大物ー! 1作目から超大物ー!」と大興奮でした。

この興奮を上回る、ナイスな悪魔が次回作以降も続々出てくることを、切に祈っておりまする。


あとこれは、完全に余談なのですが。

長らくオタクとして生きているので、それなりに恥だらけな黒歴史を積み重ねておりまして。

もしも自分が悪魔祓いをするとなったら、人の過去を掘り下げてメンタル攻撃を繰り広げるであろう悪魔から

「お前、色々やらかしとるのぉ!」

と逆に褒められそう、とちょっと思いました。


いやでも、この程度の黒歴史だったら、掃いて捨てるほどいるかしら……

実際に悪魔の感想が知りたいので、悪魔に取り憑かれている方がいたら、ぜひご連絡くださいませ。

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