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『THE GUILTY/ギルティ(2018年版)』

【作品情報】

原題:Den skyldige

製作:2018年/88分/デンマーク

監督:グスタフ・モーラー

出演:ヤコブ・セーダーグレン/イェシカ・ディナウエ/ヨハン・オルセン

ジャンル:サスペンス

(参考サイト:映画.com https://eiga.com/)



【ざっくりあらすじ】

過去にやらかした事件のせいで、緊急通報指令室のオペレーターに配置換えされた、刑事のアスガー。


ヤク中さんやら、酔っぱらってチャリンコで転んだオバチャンの相手をする日々の中、とある電話がかかって来た。


電話の主はイーベンという女性。

涙声で要領を得ない話を拾っていくと、どうも彼女は男に誘拐されているようだ。


電話番号を元にイーベンの自宅に電話をかけると、彼女の6歳の娘マチルデが電話に出る。

彼女との通話から、イーベンを誘拐したのは元夫のミケルと判明。


怯えるマチルデと、「必ずお母さんを家に帰す」と約束したアスガー。


彼は電話だけを頼りに、誘拐事件を解決しようと奮闘する。



【登場人物】

アスガー:

どうやら、とある事件で犯人を誤射った模様の主人公。

コールセンター業務には、あまり熱意を持っていない様子。ついでに言えば、かなり横柄で偉そう。

ぶっちゃけ嫌な奴なのですが、マチルデちゃんとの約束をきっかけに、誘拐事件を解決しようと頑張ります。


イーベン:

元夫のミケルに誘拐された女性。

機転を利かして、彼女が緊急通報指令室に通報したことが、事件の発端となる。

ミケルに脅かされながらも、二人の子供を案じ続ける、よきお母さん。

だが後半、意外な事実が明らかに。


ミケル:

逮捕歴がある、暴力的なイーベンの元夫。

別れた妻の家に乱入して、イーベンを強引に連れ去ったらしい。

こちらも後半で意外な事実が明らかとなるが、よくよく考えれば「いやでも、だからって誘拐はあかん」となる。

素行も悪ければ、立ち回りも悪い人。


マチルデ:

イーベンの娘。

声しか出てこないのですが、しっかりしてて可愛い。

そして色々不憫。どうか幸せになって……



【感想など】

ほぼほぼ、アスガーのアップのシーンしかない映画です。


ちなみにこちら、サンダンス映画祭なる、インディペンデント作品を中心とした映画祭で上映されたそうで。

こちらの映画祭に、以前感想をしたためました『search/サーチ』も取り上げられていたようです。


サンダンス映画祭は、おっさんがアップになりっぱなしの映画が好きなのかな。

――というわけではなく、どちらもアイディア勝負の変化球作品ってことですね。


警察のコールセンターを舞台に、ほぼ一人のおっさんしか映らない、他の演者はだいたい声のみのご出演……なんという低予算。そして、なんという発想の妙。


普通、「よっしゃ、おっさんがコールセンターで、電話だけで事件を解決する映画を撮ろう」と思わないし、よしんば思ったとしても撮らんでしょ。


だって、間が持たない。

絵面に変化がないから、ストーリーにかなりの意外性がないと、絶対飽きちゃう。

面白くするためのハードルが高すぎる。


にもかかわらずこの映画、そんなハンディキャップに加えて「主人公が割とイラッとするキャラ」という足枷まで追加してるんですよ。監督はドMか。


でも、割と嫌な奴が主人公だからこそ、最後の告白シーンが生きてくるんですよねぇ……


アスガーの短気で高圧的な性格にムカムカしつつも、ストーリーが気になるのでしたら、観て損はなしです。


なお、こちらは未見なのですが、ネットフリックスにてリメイク版もあるようです。

ほぼオリジナル通りの展開らしいので、ネトフリ民の方はこちらから入るのもよろしいかも。主演はジェイク・ギレンホールさんですし。素敵。

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