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『ソウ』

【作品情報】

原題:SAW

製作:2004年/111分/アメリカ

監督:ジェームズ・ワン

出演:ケイリー・エルウィス/リー・ワネル

ジャンル:サイコスリラー

(参考サイト:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/)



【ざっくりあらすじ】

小汚いというか、おもくそ汚いバスルームで目覚めた、アダムとローレンス。

二人の足には鎖が巻かれており、身動きを取るのも一苦労。


また、この世の汚いを集めたバスルームのど真ん中には、オッサンの死体がぽつん。何が何やらである。


ご丁寧に用意されていたカセットテープと、ローレンスの記憶から、二人は猟奇殺人鬼ジグソウに囚われたということを知る。


ジグソウはテープを通じて、二人にゲームを提案。

アダムには「自害するか、逃げ出すか試してやる」と、ローレンスには「時間内にアダムを殺せ。でないと妻子の命はない」と告げる。


これは無理ゲー。


一方でジグソウの事件を捜査する途上で、相棒を彼に殺されたタップ刑事は、ローレンス=ジグソウとにらんでいた。

相棒を殺された影響で精神を病んだタップは、退職後もローレンスに執着。もはやストーカーである。


またジグソウの魔の手は、ローレンスの妻子にまで及んでいた。

銃を持った男に家宅侵入され、縛られてしまう奥さんと娘さん。


そんな外野の事情を知る由もなく。

疑心暗鬼でお互いを疑ったり、あるいは協力したりを繰り返す、アダムとローレンス。

果たして二人は、この理不尽・不条理ゲームから抜け出せることは出来るのか。



【登場人物】

アダム:

隠し撮りが仕事らしいお兄ちゃん。家族とは疎遠とのこと。

この仕事が仇となり、今回の不条理ゲームに巻き込まれることに。

最初はローレンスに対して超反抗的ですが、なんやかんやで打ち解けていく。

なお、死に真似がものすごく下手くそ。


ローレンス:

ちょっと高圧的な外科医。なんか冒頭から死相が出ている。あと汗染みが凄い。

看護師さんと不倫中のようだが、本人曰く「不倫じゃねぇし!」とのこと。

至近距離で隠し撮りをされても気付かない、ラブコメ主人公のような鈍感力の持ち主でもある。


タップ:

元刑事で現メンヘラおじさん。

ジグソウの起こした事件を捜査していた際、自身も大怪我を負った挙句、相棒を惨殺されてしまう。

その後は容疑者の一人だったローレンスに固執しており、自室は一目で「あ、ここの住人、あかん人や」という有様。


ジグソウ:

命を粗末にするやつが大嫌いな、猟奇殺人鬼。嫌なテルーである。

顔出しする際は、必ずナルトほっぺの人形を代役に使う。シャイか。

が、一方で自分の捕まえた獲物が右往左往する様子は、最前列でがっついて観たいらしい。複雑な性癖だ。



【感想など】

アダム……かわいそう過ぎひん?


たしかに丁寧な暮らしとは真逆な生き方をしてそうですが、犯罪者ってワケでもなさそうだし。一応、手に職あるんだし。そもそも命を軽視してる様子もないし。


頭おかしい元刑事のおかしな依頼のおかげで、このゲームに巻き込まれた感が半端ねぇぜ。


しかも映画冒頭の時点で、すでに詰んでるという。

不憫過ぎる。

アダムのビジュアルがけっこう好みなので、なんか同情しちゃった。


でもWikipediaで、アダム役の方が脚本も担当されていると知り、「ドMかな?」となっております。


そして映画全体についてですが。

肝心かなめのオチ(黒幕が〇〇という)を、友人にネタバレされた状態で鑑賞いたしました。というか、それが理由で今まで「でもオチ知ってるし……」と、当作を敬遠していた次第です。


が、クソ汚いバスルームでの、オッサンとお兄さんのワーキャー☆に留まらず、二人の回想や、ジグソウを追う刑事さん視点、はたまたローレンスの妻子視点もあったりと、展開が多重構造になっていたので、楽しく拝見できました


また思ったよりグロさも気にならず、むしろ一番「ゲェ!」となったのは、最高に汚いお便所を、素手でかき回すシーンでありました。


あとローレンスとアダムの最後のやり取り、なんでちょっとブロマンス風なの?

恐怖と戸惑いから始まった二人の出会いは、数多の衝突を繰り返した末に、謎の絆で結実したということなの?

あれ、これって悲恋モノ?

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