【作品情報】
原題:The Conjuring 2
製作:2016年/133分/アメリカ
監督:ジェームズ・ワン
出演:ヴェラ・ファーミガ/パトリック・ウィルソン/フランセス・オコナー
ジャンル:ホラー
(参考サイト:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/)
【ざっくりあらすじ】
心霊研究家である、エドとロレインのウォーレン夫妻。
彼らはニューヨークのラッツ家で起きた一家惨殺事件に、霊的存在が関わっていないか調査することに。
そこでシスターの姿をした、悪魔を霊視したロレイン。彼あるいは彼女に狙われるも、間一髪で悪魔から逃れた――と思っていた。
その頃、イギリスのエンフィールドに住むホジソン一家 (母子家庭)は、貧しいけれど仲睦まじく暮らしていた。
しかし次女のジャネットが、友人と一緒に作ったウィジャボードで遊んだ夜を境に、家の中で怪奇現象が頻発するように。
警察も捜査に乗り出すも、勝手に動く椅子を見てお手上げ。
そしてテレビ局・心霊研究家・教会を経由して、ウォーレン夫妻の元へ調査依頼が入る。
ラッツ家での霊視以来、シスター姿の悪魔の影に怯え、またエドが惨殺される予知夢に悩まされていたロレインは調査を渋るも、旦那ラブのため折れることに。
そしてイギリスに渡った二人。
彼らは実験を通して、ジャネットに何か(おそらくジジイの霊)が憑依していると推測する。
しかしロレインは、霊の気配を感じられなかった。
だが、ジャネットが精神的に病んでいるようにも見えない。
夫妻は調査と並行して、ホジソン一家と交流も深める。
そして彼らからの信頼も勝ち取った。
他の心霊研究家たちの力も借りて、調査を続けていた夫妻は、キッチンで起こったポルターガイスト現象をカメラに収めることに成功。
しかしそこに映っていたのは、食器や椅子をぶん投げるジャネットの姿だった。
愕然とする夫妻、および調査チーム。
この怪奇現象は全て、彼女の自作自演だったのか?
【登場人物】
ロレイン:
霊視の出来る心霊研究家。夫ラブ。
シスター姿をした悪魔 (今考えると女装家?)の見せる、ラブな夫が惨殺される予知夢に悩まされるも、人の好さが勝って調査に乗り出すことに。
最後は愛が勝ちます。
エド:
エルヴィスっぽいヘアスタイルに時代を感じる心霊研究家。
悪魔祓い以外に、排水管や家電の修理も請け負ってくれる万能おじさん。
終盤の、とある事情で視力が奪われた状態での悪魔祓いには、観た方全員が「お前はもう何もするな!」と思ったに違いない。
ジャネット:
ホジソン家の次女。超可愛い。
後半の憔悴して、目の周りにクマが出来たお顔でも可愛い。
そんな可愛い子が、ジジイの霊に脅かされるんですよ。けしからん!
ペギー:
ホジソン家の家長であるママさん。
貧しい生活をしていますが、己のたばこ代を削ってでも子供にビスケットを買う、子供想いな人です。
【感想など】
実在の心霊研究家夫妻ならびに、彼らが携わった事件を扱うこの映画。
前作の『死霊館』も視聴済みなのですが、なにせかなり前に観たため、感想エッセイは書いておりません。また機会があれば書きたいな、と考えております。
そしてこれは私見なのですが。
ホラー映画って、人間関係殺伐してる場合が多いんです。
やっぱ孤独な人間に、オカルトは似合うのかもしれませんね。
それに反して。
この映画は主要人物が、基本いい人です。
ホジソン一家は、貧乏に困っているものの、家族の仲はよろしいですし。
そしてお向かいのノッティンガム夫妻も、めっちゃいい人。ジジイの霊にリビングをしっちゃかめっちゃかにされても、ホジソン一家を心配してくれます。天使か。
ホジソン一家を調査する心霊研究家のおっちゃんも善人だし、主人公のウォーレン夫妻も超お人好し。
なんか和む。ほっこり。
あとホラーと言っても、グロ描写は皆無です。
ホラーが好きなくせにスプラッターは苦手なので、その点も好感。
「来るぞ、来るぞ……ほら来たぁ!」なドッキリ描写はあちこちに配置されていますが、死人も出ないため(まあ実話がベースですからね)、ある意味安心できます。
ドッキリさせてくれつつ、「じじいの幽霊が出てるのに、霊の気配がないのはどういうこと?」という謎も提示されているので、謎解きホラーが好きな私も満足でした。
ジェームズ・ワン監督って、楽しめるホラーを撮るのが本当に上手。
ひたひたと追い詰められるジャネットとその家族を描く、退屈になりがちな前半も、いい具合に緩急をつけてくれるので飽きない。
怖さより面白さが勝り、ついでに後味も結構いい(とある人物の後日談だけ、ちょっとゾゾッとさせてくれますが)ので、ホラーに見慣れていない方にもオススメです。
ジャネットちゃんも、クソ可愛いですしね。