【作品情報】
原題:The Final Girls
製作:2015年/91分/アメリカ
監督:トッド・ストラウス=シュルソン
出演:タイッサ・ファーミガ/マリン・アッカーマン/アダム・ディヴァイン
ジャンル:スプラッターホラーコメディ
(参考サイト:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/)
【ざっくりあらすじ】
かつてカルトホラー映画『血まみれのキャンプ場』でプチブレイクした、現在落ちぶれ女優の母アマンダを持つマックス。
それでも母と娘の二人で仲良く暮らしていたのだが――ある日交通事故で、アマンダはあっけなく他界。
失意の中三年を過ごしたマックスは、親友のガーティやボーイフレンドのクリスに囲まれ、少しずつ立ち直ろうとしていた。
そんな中マックスは、『血まみれのキャンプ場』のガチオタである、ガーティの兄のダンカンにあることを頼まれる。
それは彼が副支配人を務める映画館での、『血まみれのキャンプ場』リバイバル上映へのゲスト参加だった。
奇しくもその日は、アマンダの命日でもあった。
クリスとガーティ、そしてクリスの元カノのヴィッキーも交えて、上映会に赴くマックス。
母のラブシーンでたまらず席を立ったマックスだったが、その時、マナーの悪い客による「煙草の吸殻」+「零した酒」の合わせ技によって劇場が火事に。
慌てふためく観客たち。
マックスたちは、何故か落ちていた鉈でスクリーンを切り裂いて、その裏側から逃げようとした。
しかしたどり着いた先は、何故か『血まみれのキャンプ場』の世界の中だった。
【登場人物】
マックス:
主人公。お勉強は苦手な様子だが、母が存命の頃は彼女を支えていたしっかり者。
しかし母を突然喪ったことが今も尾を引いており、ちょっと情緒不安定。
突然放り込まれたホラー映画の世界で、友人や母演じるナンシーを助けようと奮闘する。
アマンダ/ナンシー:
マックスの母。浮かれポンチなところがあるが、娘を愛する優しい女性。
ちなみにナンシーは、『血まみれのキャンプ場』での役名。こちらの役どころはギター好きの大人しい女の子で、アマンダとは真逆。
ガーティ:
マックスの親友。『血まみれのキャンプ場』ガチ勢の困った兄を持つも、なんだかんだで兄妹仲はいい様子。
ただし、若干男の趣味が悪い。
クリス:
マックスのボーイフレンド。健気に彼女を支えるいい子。
ちなみに、まだ事は済ませていないようだ。頑張れ。
ヴィッキー:
マックスの元友人で、クリスの元カノ。こちらも若干情緒不安定で、お薬が手放せないご様子。
序盤は嫌な女全開なのだが、後半で女を上げる。
彼女の退場シーンはちょっと泣けた。
ダンカン:
『血まみれのキャンプ場』ガチ勢。ちょっと鈍臭い。
そして、退場シーンが超絶雑。
ええんか、それで。
【感想など】
スラッシャー映画によくある、「エロいことをすると、殺人鬼に殺される」を軸に、ホラー映画あるあるが山盛りな作品。
映像的にも、遊び心が満載です。
そしてそこに「映画という異世界に転移」するというファンタジー要素と、ついでに母と子の絆も、グリグリ詰め込んでおられます。具だくさんでいいねぇ。
具だくさんなおかげで、主人公のマックスのように、こちらも情緒不安定に。
さっきまでストリップからのカタストロフィ的展開に大笑いしてたのに、マックスとナンシーの友情のような親子愛のような、不思議な絆に涙しちゃうんですよ。
過去の世界で、自分と同世代の親と友情を築く……実にエモい。
個人的にマックスを演じていらっしゃる、タイッサ・ファーミガちゃんも可愛くてたまらんかったです。
大きな瞳をうるうるさせて、若き母を見つめるシーンなんて可愛さが天元突破。頭撫でたい。
笑って泣けて、また笑える。いい映画です。