【作品情報】
原題:Death Becomes Her
製作:1992年/104分/アメリカ
監督:ロバート・ゼメキス
出演:メリル・ストリープ/ブルース・ウィリス/ゴールディ・ホーン
ジャンル:ダーク・ファンタジーコメディ
(参考サイト:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/)
【ざっくりあらすじ】
元人気女優のマデリーンは、表向き親友 (裏ではお互い足の引っ張り合い)のヘレンから、婚約者のアーネストを奪って結婚。
そのショックでヘレンは激太り。そして7年後、警察沙汰&檻付き病院送りとなる。
そこから更に7年経ち、マデリーンたちは50歳に。
マデリーンは若い男を囲ったり、美容エステに心血注いだりと、若さにしがみついている日々。
夫のアーネストも荒んだ結婚生活から酒に溺れ、外科医としての地位を手放すことに。
現在ではアルコールと、死体修復師の仕事を反復横跳びしていた。
そんな二人の元に、ヘレンから招待状が届く。
作家デビューした彼女の、出版記念パーティーへのお誘いだった。
パーティーで再会した彼女は、なんと激やせの上めちゃめちゃ若返っていた。おまけに垢抜けている。
年相応な自分と比べて、衝撃を受けるマデリーン。そして焼けぼっくいに火が付いちゃったっぽいアーネスト。
打ちひしがれたマデリーンは、更に若い愛人にも愛想を尽かされ、すっかり自暴自棄に。
しかしそんな時、行きつけのエステの社長から紹介されていた、リスルなる女性のことを思い出す。
実年齢71歳、外見年齢20代後半のリスルは、永遠の命と若さを手に入れられる秘薬の持ち主だった。
大金を払って秘薬を手に入れたマデリーンは、かつての若さと美しさを取り戻す。
意気揚々と家に帰る彼女だったが、その頃夫のアーネストは、ヘレンと共にマデリーン殺害計画を企てていた。
そして帰宅した彼女は、ふとしたことからアーネストと口論に。
行き過ぎた口喧嘩の結果、階段から転落するマデリーン。
全身の骨が折れ、首も180度ねじれた彼女だったが――なんと生きていた。
これはどういうこと?
果たして彼女の身に、何が起こったのか?
十中八九、さっき飲んだ秘薬のせいですね、はい。
【登場人物】
マデリーン:
元人気女優だが、今では仕事もなくなった過去の人。
なんか血液クレンジング的な怪しいエステを受けたりと、色々必死な模様。
それでもいい家に住んでお金もあるんだから、それでいいんじゃないの?とか思わなくもない。
ヘレン:
猫大好きさん。かつては美人だが地味子ちゃんだった。
マデリーンとの過去語りによれば、いいところのお嬢さんである模様。
シャベルテクニックには定評がある。
アーネスト:
元美容整形外科界の名医。現在は死体修復のプロ。
しかし死体の顔色をスプレーペンキで補正している事実は、遺族に言わない方がいいと思うんだな。
あのダイ・ハードなタフガイこと、ブルース・ウィリスさんが情けなく演じているのが、なんか楽しい。
【感想など】
幼い頃にこれを観て、そして同時期に『火の鳥 未来編』を読んだものだから、「永遠の命、恐ろしや……」と震え上がったことを覚えています。
また同時に「生き続けるのマジしんどい、死ぬのってある意味救いじゃん」などと、子供心にも偉そうに感じた次第です。
まあ、実際にはそんなヘヴィな物語でもないのですが。
永遠の命を手に入れた二人が、うっかり肉体は死んでしまったことから始まる、ドッタンバッタンなコメディです。R-15指定のようですが、言うほどグロくもないよ!
全編通して、「ずっと綺麗でいたい! 若くありたい!」と思う全人類を嘲笑っている、ブラックさもいいですね。
結局、本当の意味で「永遠を生きる」ということは、ラストで神父さんが語っていた言葉の通りなんでしょうね。