【作品情報】
原題:Tag
製作:2018年/105分/アメリカ
監督:ジェフ・トムシック
出演:エド・ヘルムズ/ジェイク・ジョンソン/アナベル・ウォーリス
ジャンル:コメディ
(参考サイト:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/)
【ざっくりあらすじ】
5人の仲良し少年、ホーギーとキャラハンとチリとセーブル、そしてジェリー。
彼らは幼い頃に始めた「毎年5月の1ヶ月間、鬼ごっこを続ける」というゲームを、その後も30年に渡って続けていた。
しかしメンバーの内、身体能力がずば抜けているジェリーだけは今まで、鬼になったことが一度もなかった。
そんな彼が、自身の結婚を機に鬼ごっこを引退するという。
「勝ち逃げなんて許さんぜよ!」
と立ち上がったホーギーは、キャラハン・チリ・セーブルの3人と結託。
ジェリーの結婚式に乗り込んで、今年こそは彼を鬼にすると決意した。
たまたまホーギーとキャラハンの再会に立ち会った、『ウォールストリート・ジャーナル』の記者レベッカと、ついでにホーギーの妻アンナも巻き込んで、彼らはジェリーの住む故郷へと舞い戻る。
【登場人物】
ホーギー:
メインで頑張るおじさん。
獣医学の博士らしいが、その知性を感じるシーンはあまりない。ただしガッツはある。
彼が発起人となり、負け続けている4人組は一致団結することになる。
キャラハン:
大企業の社長さんを務める、ちょっと俺様気質なおじさん。
お偉いさんのはずだが、初恋を引きずっていたりと可哀想な立ち位置。
メンバーの中では、割と常識人担当。
チリ:
ヤク中でアル中気味な、奥さんに逃げられた無職のおじさん。
いつもラリっているので空気が読めず奔放、自由人。
セーブル:
奥さんの浮気が心配で、メンがヘラっているおじさん。
こちらも結構自由人だが、時折真理を突いて来る。
ジェリー:
30年間鬼ごっこに勝ち続けている、鬼フィジカルのおじさん。
結婚式を契機に、鬼ごっこを止めようとしているようだが……?
【感想など】
おじさんたちが毎年5月に、全力鬼ごっこを繰り広げるという。
あらすじだけ言ったら「何言ってんだ、こいつ」ってなる映画。それが『TAG タグ』。
これが実話をベースにしているというんだから、たまげたなぁ。
ついでに鬼ごっこ強過ぎおじさんことジェリーを演じている、ジェレミー・レナーさんが本作の撮影中に腕を骨折して、ギプスのまんま撮影を続行したそうな。
色々すごい映画だ。
なお映画の大筋としては、おっさん5人が知力・体力・ド根性を駆使して、鬼ごっこを繰り広げるだけです。
あの手この手で、ジェリーを陥落させようと4人組が頑張る。
そしてジェリーが、それをことごとく跳ね返す。
その応酬だけ、と言ったらそれまでなのですが、本当に「あの手この手」を使うので面白い。飽きない。
また、その合間合間にきちんとストーリーも進行していくので、中だるみもない。
ホーギーの抱えている秘密がちらりと見えたり、キャラハンとチリが初恋の相手に恋心を再熱させたり。
また、ホロリと泣かせてくれるシーンも、丁寧に盛り込まれている。
なので笑った後でウルッと来て、その後にまた大笑いするという、メンタルが大忙しの終盤でした。
端的に言えば、非常に楽しい映画です。スタッフロールに遊び心がある点も、素敵。
おじさんが一所懸命頑張っている、その年甲斐のなさがいいんだ!
こんな風に年を重ねたいものです。