【作品情報】
原題:The Snowman
製作:2017年/119分/アメリカ・イギリス・スウェーデン
監督:トーマス・アルフレッドソン
出演:マイケル・ファスベンダー/レベッカ・ファーガソン/シャルロット・ゲンズブール
ジャンル:スリラー
(参考サイト:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/)
【ざっくりあらすじ】
雪深いノルウェーのオスロ市。
そこで刑事をしている、アル中のファスベンダーもとい、主人公のハリーの元に、雪だるまのイラストが入った奇妙な手紙が届く。
字も汚いし、何だこれ、とドン引きのハリー。
しかし、手紙の到着と同時に発生する、とある女性の失踪事件──と、それに続く殺人事件。
事件現場には、必ず雪だるまがあった。
相棒のカトリーネと共に捜査を始めるハリーだったが、実は過去十数年に渡って、「女性、子供あり、夫婦仲険悪」という共通項を持った失踪者が複数名いた。
その裏にはどうも、堕胎を専門とする産婦人科医と、彼のスポンサーとなっている実業家も関わっている様子。
元カノとその息子 (たぶん思春期)と、元カノの今カレや、言うこと聞かないカトリーネたんに翻弄されつつ、頑張るハリー刑事。
そして続々死者が出る中で、彼がたどり着いた真犯人とは。
【感想など】
ミステリーではなく、スリラー。
一応、犯人捜しが主軸ではあるけれど、捜査らしい捜査や推理らしい推理は披露されない。
完全、運頼みの直感任せである。イッツ・ア・脳筋!
あと、結構あっちこっちに寄り道するから、開始1時間経たないと「何が何やら」な部分もちょいちょいあるよ!
それよりも、人体切断描写の方が頑張った感はありました。ワイヤー怖いね。
あと、バディものを期待してもガッカリ。だってこのバディ、ほぼほぼ別行動で、お互いに信頼関係も築けていないんだもの。
雪景色×バディものとして、『ウィンド・リバー』といういぶし銀映画がありますが、凸凹バディの活躍やかっちょいい銃撃戦をお望みなら、断然こちらの作品をオススメ。
男同士の、渋い友情もある。熱いぜ。
ではこの映画の売りはというと、「北欧の雪景色、めっちゃキレイ」と「よれたファスベンダーが素敵」のオンリー2点である。
ちゃんとしたミステリーを期待すると、オスロ市警のポンコツぶりにSAN値が削られる可能性も特大だが、FP(ファスベンダー・ポイント)だけはゴリゴリ回復できる。
子供をあやすために、ロバの真似しちゃったり。
くわえ煙草しちゃったり。
美麗な背筋魅せちゃったり。
「無精ひげのファスベンダーが、ほぼ出ずっぱりの映画が観たい。ついでに雪国堪能したい」
そんな時にはうってつけである。
見どころなんて、2つで充分なんですよ!