あらすじ
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夏の夜、王城で開かれた舞踏会は煌びやかで、貴族たちの話しあう声、食事と音楽に満ちていた。 飲み過ぎたカサンドラ・マドレーヌは、ひとり酔いを覚ましに出た庭園で、心は凍りついていた。 噴水の前、かつての聖女マリアンヌの銅像を背景に、皇太子アサルトと妹シャリィが密やかに触れ合っている。 「……うそ、アサルト様」 酔いも醒めるその瞬間、世界が音を立てて崩れ落ちた。 カサンドラが気づけば、汚れたドレス、床に転がる冷たい鎖。 ――なに、これ……私が死ぬ直前の、姿? 「……あぁ、思い出したわ。私は一度、あのふたりに……殺されている」 昔? 前世を、思い出したカサンドラの周りは変わり、汚れたドレスを着てもなく、冷たい鎖にも繋がれていない、舞踏会の夜に戻っていた。 そう、そうだったわ。 カサンドラは静かに笑う。 「二度と怖い思いは、もう嫌なので逃げます。恋愛も玉の輿もご自由に。でも、私の命と自由は渡しませんことよ?」 閉じる
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ネオ・デビューネオ・デビュー2025-04-24 12:27創意工夫ありし者創意工夫ありし者作者のひとりごと作者のひとりごと
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