剣の鼓動は無窮の空に鳴り響く
連載中·新着更新:四十一本目:剣、晴れ渡り·2025年01月09日 20:00
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あらすじ
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「俺はおまえが大事だ。だから──強くなりたい、大事なおまえを守れるように」

 大事な人を守りたい、そう願い、強さを欲して剣道をする少年、達桐 剣誠(たちきり けんせい)は地元では敵無しと言われるほどに剣道が強かった。
 しかし、ある日、達桐は出場した大会で敗北を喫する。
 それも、女子に。
 無敵だった達桐を打ち破った少女の名は、八咲 沙耶(やつざき さや)

 彼女を倒すべく、さらなる強さを求める達桐。
 しかし、強さを求めていくうちに、彼は己の剣の道を過とうとしてしまう……。

「剣誠くん、ひとりぼっちになっちゃうよ」
「抜きなさい、じゃなきゃ死にますよ」

「剣誠──私の剣になってくれるか?」

 青春を剣道に捧げる少年少女の、小さな成長の物語。
 剣道はスポーツじゃない、生涯をかけて歩み続ける──武道だ。
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創意工夫ありし者創意工夫ありし者2025-01-09 20:00ネオ・デビューネオ・デビュー2024-11-25 23:51作者のひとりごと作者のひとりごと
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つけとレビュー
刀の切っ先にインクを付けて小説書いてます。読んだ人の魂をぶった斬ります。よろしくお願いします。
拙作「タバコをやめる、剣導をする」が第03回NSP賞で金賞を受賞しました。
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僕よ、剣になれ
僕よ、剣になれ剣道好きの少年、達桐 剣司(たちきり けんじ)は幼馴染の霧崎 刀哉(きりさき とうや)と約束を交わした。

全国を懸けて、競い合おう。

その約束は剣司にとって『夢』となり、日々稽古に励んだ。
やがて二人は中学最後の大会で対戦するが、試合中の事故で剣司が刀哉の腕を折ってしまう。
この事故が剣司のトラウマとなり、彼は誰かに竹刀を構えることができなくなってしまった……。

しかし、彼は気付いていなかった。
その試合を、悲劇の一部始終を、
憐れんだ瞳で見ている少女がいたことに。

絶望を抱えたまま高校に進学した剣司。剣道部だけは入るまいと決めていたが、
そこで刀哉と再会することとなる。
彼に引っ張られてあれだけ忌避していた剣道部に足を運んでしまう剣司だったが、
剣道場で上級生を圧倒する、凄まじい強さの少女と出会う。

少女の名は、八咲 沙耶(やつざき さや)。刀哉とは中学からの知り合いらしい。

「これは恥ずかしいところを見せてしまった。刀哉と知り合いらしいな。そのデカブツが迷惑をかけていないか?」
「現在進行形で掛けられています……」
「それもそうだな」

硝子のように美しく、穢れがない笑顔。
しかし、どこか儚さと脆さを感じさせる──八咲 沙耶は、そんな少女だった。

剣司と、刀哉と、沙耶。
二人の剣士が約束を交わしたことで始まった物語は、一人の少女を交えて加速していく。

僕よ、剣になれ。
彼女という鞘に還るために。

人間の感情を瑞々しいままに描き、
動きある描写を実体験からより鮮明に書き連ねる。
これは、あなたの魂を切り裂く物語。
青春は竹刀の音と共にーワケあり少女たちを剣で導く軌跡ー
青春は竹刀の音と共にーワケあり少女たちを剣で導く軌跡ー「教え子の選手生命を絶つような野郎が、どの面提げて剣道教えろってんだよ」

 二十九歳、彼女無し。無精ひげの教師──霧崎 剣一(きりさき けんいち)は、剣道部の顧問を勤めていた。
 しかし、彼は稽古中の事故で将来有望だった生徒の腕を折ってしまい、指導者から身を退いていた。

 もう二度と剣道の指導には関わるまい──そう思いながら転勤した先で、彼はとんでもない問題児たちと遭遇する。

 アキレス腱のケガで剣道をやめた最強の不良少女、獅子堂 愛奈(ししどう あいな)
 剣道熱心で獅子堂と幼馴染のいいんちょさん、水瀬 涼花(みなせ すずか)
 教師が性癖だと豪語してのける女子、雅坂 志保(みやびざか しほ)

 彼女らとの出会いが、少しずつ霧崎の心の傷を癒していく。
 だがある日、そんな彼の元に、かつて選手生命を絶ってしまったはずの少女が現れて……

「まぁ見てってくださいや。これが俺流の指導──剣道ならぬ剣導っす」

 MF文庫J、上位5%にまで残った力作。
 第03回NSP賞 金賞受賞作品
 旧題:「タバコをやめる、剣導する」

 ※2/18:一身上の都合により、春瀬の苗字を水瀬に変更しております。
  現在読み進めてくださっている方々にはご迷惑をおかけいたします。申し訳ございません。
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