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あらすじ
詳細
【あらすじ】
いにしえより神の遣いとされてきた白蛇。
瞳はルビーのように赤く、体はアルビノによって生じた白化した姿。
その魅惑する風貌から、または神の化身なのではないかと言い伝えられてきた。
ゆえに、日本各地では縁起のいい動物として信仰の対象にもなっている。
このような神獣ではあるが、意外にも天敵が多く簡単に鷹やイタチなどに捕食されやすい。
だからであろう、ある日のこと……神社の片隅で、一匹の白蛇が猛獣に襲われていた。
そんな最中――、現場に偶然にも出くわした4人の幼子達。
この者たちの活躍によって、白蛇を猛獣の手から助けてやることができた。
けれど、傷は深く致命傷を負っていた為に、瀕死の状態であった。
だが……懸命な介抱により、一命をとりとめることに成功。
これにより、白蛇は幼子達を主人とでも思ったのであろうか。
ひと時も傍を離れようとはしなかった。
まるでその様子は、何かのしがらみから遠ざけているような光景。
しかし、それは気のせいではなく、実際には運命の因果から守られていた。
なぜなら、4人の幼子達の中に……1人だけ現世で存在してはならない魂があったからだ。
従って、何度も身に降りかかる死の恐怖。回避しても逃れられない不幸の連続。
白蛇は、この子を魂の消滅から助けていたのであろう。
ではどうして、今ままで死なずに生きてきたのか?
理由は、幼子の父親によって死の危険から助けられていたからだ。
――他者の命と引き換えに…………。
だからといって、前世で犯した罪の因果は決して消え去ることはない。
僅かに命の寿命が伸びるだけ……そう、今は白蛇の助けによって、時の経過が止まっていた。
しかし、やがて訪れるであろう魂の消滅。
ならば、因果の運命に逆らえず、死を待つだけしかないのであろうか……。
こう思われたが、1つだけ抗うがことが出来る唯一の手段があった。
それは白蛇の加護を得る代わりに、業の裁きを受けなければならない。
いわゆる代償というやつだ。
元々白蛇とは、神の遣いや化身以外にも伝えられてきたものがある。
といっても、あまり知られていないと思うが、縁結びの象徴としてご利益があるとされる。
つまり代償というのは、結ぶのではなく引き裂く縁。
この裁きを受け入れれば、白蛇の助けなくとも魂の消滅は免れることができるだろう…………。閉じる 応援チケット
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