【選考Tips】第2回「NSP」賞募集ジャンル解説ネオページ編集部2024年09月27日

作家の皆様、こんにちは。今回は第1回に引き続き、ネオページで開催される第2回「ネオページ・サポート・プログラム」(通称NSP)賞について解説します。今回の募集ジャンルは「恋愛」「現代ファンタジー」「ミステリー」です。

 

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ここでは編集部が求めている作品について解説いたします。



第2回「NSP」賞募集ジャンル解説





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■恋愛

こちらのジャンルでは現実世界で繰り広げられる恋模様を描いた作品を求めています。オフィスラブ、新婚生活、学園恋愛など、読者の心をときめかせるような多種多様な恋愛作品をお待ちしています。以下では作品に対するアドバイスを何点かご紹介します。


①ストーリーの流れに沿った心情変化

恋愛が主軸である作品では登場人物の心情変化が欠かせません。ストーリーの流れの中で、豊かな感情変化が表現されていると好ましいです。例えば、陰キャな主人公がギャル系の少女と出会って恋に落ちる、あるいは、利益しか目にない冷徹なビジネスマンが素朴な人と出会って変化する、など対比的な人物との出会いで、ドラマチックな展開を生み出すのもオススメです。


②主人公の個性とその変化

他のジャンルと同様、主人公の個性は非常に大事です。読者を惹きつける一因になるのは間違いないでしょう。恋愛作品ではパートナーとの出会いでその個性がどう変化していくか、という点も重要です。出会いをきっかけにスキルを磨いて仕事で活躍する、あるいは、一見して弱そうな主人公が隠していたを発揮するようになる、など明確な成長があると望ましいです。もしかしたら、恋愛感情が見えるようになる、などの超能力を付属させてみても面白いかもしれません。


③パートナーをはじめとした登場人物の魅力

恋愛作品ですので、パートナーも重要な役割を持ちます。魅力的なキャラクターを考えるのも大事ですが、同時に背景やストーリーも持たせることを忘れないようにしましょう。それを通じてギャップを持たせると非常に登場人物たちが魅力を増します。どういう経験をしてきたか、どういう人と関わってきたのか、そういったところも強化することでさらに登場人物たちの魅力も引き出せます。恋愛以外でも、そういった魅力を秘めた人物たちとの家族愛、友情といった関係性にも期待しています。


④キャラクター同士の関係性や絆

良くも悪くも、主人公とパートナーの関係性は強い結びつき、あるいは強い衝突があるほど読者を惹きつけます。政略結婚からの溺愛、離縁してからの恋愛、すれ違いによる誤解、主従関係からの恋、前世で結んだ結婚の約束など、魅力的な要素を取り入れた作品を期待します。

 

⑤魅力的な物語の舞台

恋が繰り広げられる場所は様々です。学園、オフィス、家庭、カフェテリア、ゲーセンなど――その舞台の特徴を生かしたストーリー、設定を盛り込んだ作品を期待しています。意外なものはもちろん、定番の舞台も大歓迎です。ぜひ心ときめく作品をご応募下さい。

 

 

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■現代ファンタジー

こちらで募集するのは現代社会を世界観としながら、ファンタジー要素を取り入れた作品です。突如出現したダンジョンで繰り広げられる冒険譚、超能力者として目覚めた主人公たちの熱いバトルなど、現代社会をより刺激的に表現するファンタジー作品に期待しています。

 

①現代社会に取り入れるファンタジー

編集部で注目する要素の一つが、現代社会と何を組み合わせるか、です。それによって作品の魅力が大きく変わるといっても過言ではありません。例えばダンジョン、世界樹、侵略者など、選択肢は様々です。それらを前に現代社会にある技術(軍事技術、配信技術など)を使ってどう立ち回っていくか。今までにないファンタジー要素で描かれた作品をお待ちしています。

 

②ファンタジーが取り入れられた日常生活、あるいは非日常

平凡な日々を過ごしていた主人公が突如、謎の力、超能力に目覚めてしまう。あるいは、事件を通じてこの世に隠されていた真実を知ってしまう。そういったファンタジーとの出会いは日常を変化させてしまいます。それをどのように描くかもまた重要です。現代社会のダンジョンを発見したことで財宝を獲得して大儲けする、あるいは異能バトルを配信しながら仲間を探す、など現実社会とファンタジーが結びついたことで変化していく日常、あるいは非日常を上手く描写することを期待します。

 

③ファンタジー要素によるバトル

超常的な異能を有した人々が、摩天楼を舞台に戦う――など、ファンタジーを駆使し、現代社会を舞台したバトルもオススメです。

時間制御、空間移動、マインドコントロール……ファンタジーならではの能力を活かしつつ、現代社会という枠組みを活かし、ぜひ魅力的な設定の作品を書いてみてください。

 

④ファンタジーが生み出す強さ、弱さ

現代社会で特殊な能力を持てば、何かしらで秀でた能力を手にすることができます。ですが同時に、社会の注目を集めることもあると思います。その力を得た主人公は得た力をどう使うか、葛藤や責任に直面するかもしれません。そういったファンタジー要素が生み出した強さ、それに付随して生まれた現代人の弱さ、そして世間の目などをどう描写するかについても注目します。

 

⑤科学×魔術――異なる技術の融合

現代社会にファンタジー要素が加われば、技術革新が起こることも考えられるでしょう。軍事、医療技術が飛躍的に進歩することもあり得ますし、逆に現代技術によって異能が強化される可能性もあります。現代技術とファンタジー技術、それを上手く融合させることも重要になってくるでしょう。

 

⑥他ジャンルを取り入れた作品

作品の魅力を強化するならば、恋愛、ホラーなど他のジャンルを取り入れることもオススメです。魔術学園での恋物語、異能殺人事件など、多様なジャンルを組み合わせることで読者の興味を惹くことができます。その際はそれらの要素がバランスよく取り入れられながら作品を展開することをお勧めします。

 

⑦独創性とロジック

ファンタジー作品で何より求められるのは独創性です。例えばダンジョンや配信者を題材にした作品は多くありますが、それに自分なりの設定を組み込むことで、よりその作品ならではの魅力を持たせることができます。それと同時にきちんと読者を納得させられるだけのロジックを構築し、説得力を持たせることも重要です。

 

 

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■ミステリー

エンタメの王道の一つともいえるのが、ミステリー。国内外問わず様々な作家がミステリーを手掛け、人々を魅了してきました。ここではそんなミステリー作品を募集します。謎解き、スリラー、生死をかけた駆け引きなど取り入れ、読者に推理させる、あるいは息を呑ませるような作品をお待ちしております。もちろんクラシックな本格推理、刑事ものも大歓迎です。

 

①推理のプロセス

ミステリーの魅力の一つが推理でしょう。難解な事件に対し、主人公が観察眼を駆使して推理を組み立て、謎を解き明かしていく様をどう描写するかがポイントです。読者に理解できるように謎を提示し、それを解き明かすための伏線を用意し、そして推理を繰り広げていく――そういったプロセスが重要になります。

 

②サスペンス

バトルロイヤル、デスゲームなど極限環境を描くのもオススメです。これによって登場人物たちは謎を解くだけでなく、生存競争を勝ち抜かなければなりません。時間制限はもちろん、もしかしたら他の登場人物からの妨害、駆け引きも生じる可能性があります。その中で目的を達成することで、読者をハラハラドキドキとした緊張感、期待感で楽しませることができます。ぜひ参考にしてみてください。

 

③警察などの法執行機関

現代社会を舞台にした事件があれば、法執行機関の出番であり、これもミステリーの王道です。その調査の中で立ちはだかる様々な困難をどう乗り越えるか。そういった点にも注目します。些細な手掛かりをヒントに謎を解き明かす、あるいは、法医学、権力を行使した捜査で推理を進めるなど、組織を活かしたストーリーを期待します。また、組織内で繰り広げられるドラマも含めると非常に面白くなると思います。

 

④専門家による推理

推理をするのは刑事、探偵の専売特許ではありません。専門家の立ち位置から推理を行うことができます。例を挙げるならば、法医学による推理です。専門家ならではの豊富な知識を駆使し、読者に解説しながら推理を繰り広げることで、読者の知識欲を刺激しながら作品に惹き込むことができます。専門的な知識がある作者様なら、そういった推理作品の執筆もオススメです。

 

⑤法廷などによる心理戦

推理の専門家以外にも、心理戦の専門家にフォーカスするのもオススメです。例えば弁護士、検察官など法廷を舞台に、証言の矛盾、隠された動機を指摘し、真実を明らかにするなど、心理戦を絡めた作品も読者の関心を惹きます。

 

⑥他ジャンルとの融合

ミステリーの醍醐味は謎解きですが、他の要素を取り入れて恋愛の謎、ファンタジーの謎を解き明かすのも面白いかもしれません。例えばラブレターの差出人を探すミステリー、生存者に紛れるゾンビを探すミステリーなど、他の要素を組み合わせることで別の作品の魅力も引き出せます。ぜひ今までにない新鮮な魅力を秘めた作品を作ってみてください。

 

⑦独創性のある事件や背景

どんな作品でも斬新な設定は人目を惹きます。ミステリーの場合は独創性のある事件、背景などが良いでしょう。例えばSNSを利用したトリック、配信者の殺人事件など独創性のある設定は読者を惹きつけること間違いありません。それに準じたトリック、ロジックで読者をあっと驚かせてみましょう。


以上はすべてヒントになります。束縛されずに、自由に想像力を発揮し、作品を作ってみましょう。斬新なアイデアを取り入れた作品も大歓迎です。既存の流行に囚われない作品作りをお待ちしております。 皆様のご投稿を楽しみにしています。


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